都営バス資料館

低公害-CNGノンステップバス

低公害にはバスに何かしらの特別な設備が必要になることから、低公害と低床化の両立は困難とされていたが、平成9年に高圧ガス保安法が施行されて燃料容器の条件、位置等が緩和され、軽量化したボンベを屋根上に設置することで低公害・低床を高いレベルで実現したCNGノンステップバスが実現した。屋根上の出っ張りは低公害アピールとともに目立つ存在と言えるだろう。平成11年2月にいすゞ・日産ディーゼルから試作車が1台ずつ登場し、以降は低公害バスの枠でP代(平成18年度)まで継続導入された。
前面の愛称板の部分が「CNGノンステップバス」、側面の愛称が「人と地球にやさしいCNGノンステップバス」となっている。
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E代(平成10年度)

いすゞ(KC-LV832L改)が深川に1輛、日デ(KC-UA460KAM改)が北に1輌初登場となった。屋根上の大きなガスボンベカバーがひときわ目立っている。
いすゞはスペースの関係で、エンジンに中型系などで採用例のある6HA1型エンジンを採用した。AT仕様でZF社製トルクコンバーターを搭載している。日デは駆動系には従来横倒し式のCNGエンジン「PU6」を直立式に変更して搭載した。
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▲S-E400(五)(ろ)
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▲N-E401

F代(平成11年度)

いすゞ(KC-LV832L改)は3輌で臨海に登場した。前年度と比べると中扉がグライドスライドドアから引戸に改められた。
日デ(KC-UA460KAM改)は北に4輛導入された。大きな仕様変更はない。このうち3輛は平成13年に都庁CNGスタンド完成により[C・H01](都庁循環)用に新宿に転出し、残る1輛も北のCNGスタンド閉鎖により末期は深川に転出した。
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▲R-F441(五)
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▲R-F441(塩)
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▲C-F446

G代(平成12年度)

日デの中型ノンステップ車(KK-RM252GAN改)が3輛登場した。唯一の中型CNGノンステップバス・初の西工と、都営バスでも珍しい存在だった。当時カタログモデルでCNG中型車の設定が日デ車のみだったためだろう。
[AL02](豊洲駅~豊洲一丁目)用の専用装飾がなされて同系統の運行にあたった。車体は大型1枚窓のフロントガラスが特徴的な「オリジナルスタイル」で、前面方向幕はガラスの内側に設置、クーラーは西工中型車標準のゼクセル製を採用している。平成16年の[AL02]の一般路線化とともに専用装飾を解除して臨海に移籍し、平成25年の除籍まで[葛西22](葛西駅~一之江駅)中心に運行にあたった。
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▲S-G896, 895(塩)
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▲R-G894(五)

H代(平成13年度)

いすゞ(KL-LV834L1改)は新宿・深川・臨海に14輛入ったが、このうち深川の7輛は[東12](東京駅八重洲口~晴海埠頭:廃止)用に導入された。モデルチェンジしたエルガが初導入となり、前面のノンステップバスのサボや局番札は他のH代と微妙に異なる。
新宿の2輌は試験的に行き先がレシップ製のLED表示になっていた。後年、M代からオージ製のLED表示機を本格的に導入した平成16年頃に交換された。
日デ(KL-UA272KAM改)は北に4輛導入した。車体はマイナーチェンジされた通称「新7E」で、2輛はLED行先表示試験車であった。前面下部の愛称板受けの枠の部分が銀色から車体色に変更されている。北のCNG設備縮小時に臨海に転出した。
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▲C-H107 [] ※LED初代
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▲R-H110[五] H101 のコピー
▲R-H101[あむ] 2h_rh114_0goi
▲R-H114[五] cat01_128
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▲R-H115[五]

K代(平成14年度)

三菱(KL-MP37JK改)のみ北・臨海・深川に12輛の導入となった。1メーカーだけだったのは、この時点では三菱だけが八都県市指定の超低公害車認定を受けていたためのようだ。排気ガス中の有害物質を変換する三元触媒の力によるものである。ATで使われるトルコンもZFザックスからGMアリソンのものに変更され、運転や乗り心地も改善がなされたようだ。H代と比べると、側面幕の位置が前扉から1つの窓の分後ろにずれている。平成20年度までに全車の行き先がLED化された。
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▲N-K679[] 2k_rk680_0goi
▲R-K680[五] K676 のコピー
▲R-K676[あむ]

L代(平成15年度)

三菱(KL-MP37JK改)のみK代に続き10輛が北・臨海に導入された。北・深川のCNG設備廃止とともに臨海に集約されている。運転席側の最も後ろの窓を除き全て1枚物の固定窓となったほか、この代より手すりの色が視覚障害者にも見やすい鮮やかなオレンジ色となった。
平成19年度に全車の行き先がLED化された。
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▲N-L120 [五] L120 のコピー
▲R-L120 [あむ]

M代(平成16年度)

3年ぶりにいすゞ(KL-LV834L1改)となり、深川に5輛導入された。CNGスタンドの処理能力が限界に近いこともあり、半分に減らして5輛のみとなった。登場時から行き先表示はLEDである。ディーゼル車は既にPJ-規制になっていたが、CNGは従来モデルのフルフラット・V8エンジンとなっている。後にCNGバスの集約もあって臨海に全車移籍した。
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▲R-M126[五]

N代(平成17年度)

前年に引き続きいすゞ(PJ-LV234L1改)となり、深川に5輛導入された。M代からモデルチェンジし、フルフラットの設定がなくなったため前中扉間のみノンステップ(Type-A)・MTとなった。エンジンの変更により、最後部座席位置の高さが高くなっている。
また、江東区コミュニティバス「しおかぜ」用にCNG改造したリエッセ(PB-RX6JFAA改)1輛が深川に登場した。小型車系では今のところ最初で最後のCNGバスとなっている。
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▲S-N399 [Yoshitaka][五] 05_しおかぜ_g
▲S-N050 [五]

P代(平成18年度)

三菱(KL-MP37JK改)が北・臨海・深川に5輛導入された。3年ぶりの三菱車となっている。PJ-規制のディーゼル車に準じたボディだが、エンジンが既存のためか型式はKL-となっている。AT仕様で運転席側の窓配置がK・L代と異なり、運転席直後に細長い側窓があり、窓ガラスは着色仕様となった。また、車内通路のステップは1段+スロープ+1段から、高さを改善して2段+緩いスロープ+1段に改められた。
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▲R-P536 [あむ]

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