都営バス資料館

燃料電池バス、今年度末は15輛体制に。営業所のスタンド設置には否定的

 平成30(2018)年11月6日に行われた東京都議会・公営企業委員会の事業質疑において、燃料電池バスを今年度10輛導入し、計15輛体制とすることが公表された。質疑応答の中では、お客様の声として「非常に静かで快適である、乗り心地がよい」として好評であること、また現状有明の水素ステーションのみを使っているが、日曹橋近くの新砂の水素ステーションでも、燃料電池バスに対応できるよう改修を行っていること、また東京臨海病院近くの葛西水再生センターの土地を利用して新たな水素ステーションを平成31(2019)年11月に開設、燃料電池バスの補充に使うことが示された。1月には江戸川営業所にも燃料電池バスが導入されており、城東や臨海部の車庫が燃料電池の配置先として想定されているのだろう。
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 なお、新たな運行検討路線としては、局は「新たな水素ステーションの整備の状況も踏まえ、燃料電池バスの運行路線を検討」という答弁にとどまった。
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 一方、経営計画では東京2020大会までに交通局で最大70輛の導入を目指すとされ、あと1年半で55輛を入れる計算となるが、現実性については触れず、「最大で七十両の導入を目指してまいりたい」と述べたのみだった。 また、営業所の水素ステーション設置についても、いったん検討したものの、通常の給油スタンドと比べ広いスペースが必要となること、維持管理費が1.5~2億円/年かかり高額なこと、有資格者による運用・維持管理が必要といった課題が挙げられ、「技術進展の動向を見て検討」と、現時点での営業所のスタンド設置には否定的な見解を示した。2020年春に開設予定の有明営業所(仮)は水素スタンドを作ることも当初書かれていたが、この点に関しては当初より後退したと言える。
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▲去就が気になる初代のB代燃料電池バス

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