3月29日限りで大塚支所を閉鎖されることを記念して、3月7日に「大塚車庫の記憶」と題して記念イベントを大塚車庫に開催した。
営業中の車庫内の一部を開放する形でイベントが実施され、同時に部品販売やグッズ先行販売などが開催されたほか、先行販売のうち「ダイキャストモデル」を購入した人の中から抽選で大塚のゆかりの地を回るミステリーバスツアーが運行された。
大塚支所は地下鉄茗荷谷駅の隣、春日通り沿いに位置する。昭和3年9月に開設され、都営バスの車庫の中で現存する中では渋谷と並んで古い。元々は明治45年に市電の車庫として開設されたもので、昭和初期の市バス(都営バス)の事業恒久化にあたって市電車庫の敷地を利用して昭和3年にバスの車庫となった。このときにバス営業所や格納庫の建物が作られ、現在に至るまで建て替えられていないのは日本全国でも珍しいと言える。
もっとも、茗荷谷駅周辺地区の再開発により大塚車庫については L字型の敷地のうち道路から奥まった部分が再開発用地に供出され、車庫は細長い敷地を残すのみとなっていた。現在は車庫の隣に平成23年に完成の再開発マンションが建ち。交通局も春日通り沿いに2階建ての「茗荷谷交通ビル」を完成させ、新たが跡見学園関連の施設などがテナントとして入居している。再開発ともに段階的に規模が縮小され、現在は春日通りを走る都市新バスグリーンライナーこと[都02](大塚駅~錦糸町駅)と、その裏通りを走る[上60](池袋駅東口~上野公園)の2系統を所管するのみとなっていた。
跡地利用に関してはまだ未定だが、支所と車庫の機能は全て巣鴨に統合される。巣鴨では大塚の受け入れも兼ねて車庫スペースの整備と敷地拡大を数年がかりで行い、昨年に完成して受け入れ準備が整った。
車庫前の停留所も「窪町小学校」に改称される。3月29日は23時30分頃に[都02]の最終便が大塚駅・錦糸町駅からそれぞれ相次いで入庫し、多くのファンや地元民に見守られながら営業を終えた。
▲閉所直前の大塚の風景[YA,Poke]
▲大塚車庫からの出庫[五]
▲大塚駅。方向幕・ヘッドマークを揃えた姿も見納め[ねり]
▲ミステリーバスツアーにて、東大構内[ゆる]
▲巣鴨車の最古参が[都02]の路線研修に専属で入った[五]
▲大塚車庫最終日、最終入庫の到着[Poke]
▲大塚閉所後の[都02]。今までになかったMPや復刻ラッピングも運用に入るように