平成29年7月頭に、交通局が平成28年度の決算速報を発表した。
交通局としては増収増益で、都営バスの乗車人員は5年連続で上昇し60万人/日を達成。平成15年に60万人を割って以来、14年ぶりに数字が復活した。それ以外でも地下鉄は乗客数が3.9%増の1日平均259.6万人、舎人ライナーは7.6%増の1日平均7.6万人と非常に好調に増加している。
ここでは、都バス・都電・舎人ライナー・上野のモノレールが所属する交通事業会計のうち、今年も自動車運送事業の速報値について着目したい。
貸切を除く乗車人員は1日あたり601,490人(年間2億1,954万人)で、昨年と比べて約8,226人の増となった。増え幅は昨年とほぼ同じで5年連続の増となっている。乗車料収入も乗合・貸切合わせて年間346億3千万(△2億7千万)と、去年の増加幅には及ばないが0.8%増加している。
本業のもうけを示す営業損益は人件費の増加などもあり、12億9千万円の赤字(27年度は11億4千万円)。営業外収益・費用を含めた経常損益は一般会計補助金の部の増加などもあり、5千1百万円の赤字(27年度は7億4千万円)と大幅に値が改善した。
系統別の収支や細かい定期外・内・シルバーパスの内訳は未発表のため、10月頃に発表されると思われる各事業会計の詳細で改めて確認したい。