平成30(2018)年2月7日、臨海に最後に残っていたCNG(圧縮天然ガス)バスが運用を終えて全て引退した。平成7(1995)年度のA代車から登場したCNGバスは、排気ガスがクリーンな存在として都営バスの中で急速に勢力を拡大し、平成10(1998)年度のE代車からはCNGノンステップバスが登場、平成18(2006)年度のP代車まで毎年導入が続き、ガススタンドが深川・臨海・北営業所に設置され、ピーク時には100輛を超える規模となった。
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しかし、ガススタンドの維持や燃料の急騰でコストメリットが薄れる中、平成19(2007)年度からはハイブリッドバスを低公害車として導入するようになり、北・深川の設備は廃止され、臨海が残るのみとなっていた。かつては一般車より長生きだった寿命も近年は平均より早く引退するようになり、今年度初頭ではL・M・N・P代の17輛が臨海支所に残っていたが全て引退することとなり、特にP代は11年で引退することになった。
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引退が近くなった1月には、日替わりで各車にラストランが近いことを思わせる掲示がなされ、中には凝ったデザインのものも。順次新車・転入車と置き換わりに引退が進み、最後まで可動車で残ったM126, M127, N397の各車は2月7日の最終運行でそれぞれ多くのファンを乗せて運行した。書類上の除籍日はもう少し後になるが、営業運転としてはこれが最後の日となった。これらのCNGバスは全て解体業者メインの入札に回っており、残念ながらそのまま解体となる可能性が高いだろう。
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これ以外にも別記事で挙げた方向幕車のラストラン、そして中型ロングのうち日産ディーゼルのJPと三菱ふそうのMK10.5m車がそれぞれ1月に引退しており、今年度は何かと引退が目立つ年度となった。
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▲「赤亀」[亀26]の終車ダイヤで飛ばすN397[あむ]
▲最終日のN397 [平23]は研修で新人乗務の模様[あむ]
▲最終日のM126 [秋26]万世橋
▲最終日のM126[あむ]
▲最終日のM127 [葛西24]の最終まで入る