令和4(2022)年4月より、都バス路線案内「みんくるガイド」の新版の配布が始まった。春の路線改編に対応した内容で、前年は赤字や路線変更の少なさで改版されなかったため、前版から2年ぶりの発行となった。
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まず目につくのが版型の変更。従来よりかなり横長の折り畳みA5版になり、折り畳み時のサイズは(従来)9.4 x 19.8cm→(新版)14.8 x 21cm に。展開時のサイズは似たサイズだが、新版がやや横長になっている。
▲旧版との大きさ比較
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表紙は赤地に金色のみんくるが大きくプリントされており、都バスの姿はなくなった。同時に英語版も発行されており、こちらは青地。中国語・韓国語版は発行を確認中。
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地図面についての変更は以下の通り。
・本図の縮尺が1/35,500→1/38,000と前版に比べてさらに小さくなった。縦幅が僅かに短くなつたことと、大田市場までを同一図に入れるため。なお、足立区の環七以北(舎人・竹ノ塚)については別図のまま残ったほか、浅草地区拡大図の配置の都合で金町が別図に。
・路線が密集するエリアの拡大図が拡充され、「上野・浅草・錦糸町エリア」のみだったのが「上野」「浅草」に分離(スカイツリー~錦糸町は拡大図なし)、また「池袋」「新宿」「渋谷」「銀座・丸の内」の4図が新たに追加された。拡大図は各方面のバス停の位置も正しく掲載されている。
・鉄道の乗換停留所は従来も枠囲みの大きい字だったが、さらに電車アイコンを追加。
・頻度(4段階)に応じた線の太さは従来通り。[渋88出入](渋谷駅~新宿車庫)、東小松川車庫発着など一部の出入路線は相変わらず掲載なし。
・鉄道路線は枠囲みをなくしたが、目立つ大きさで掲載。
・従来図にあった縦横の大まかなエリアを示す区切り(1~10、A~F)は廃止、図上の縦横の区切り線もなくなる
▲路線図表面
▲拡大図(の一部)。停留所位置も正しい位置に置かれているが、どの系統が停まるかは別途裏面の案内図を見る必要あり
地図面は裏から多摩エリア路線図・地下鉄路線図・路線一覧が引っ越しし、従来の地図面にあったターミナルの停留所乗り場案内は裏面に回っている。そのため、従来の裏面にあった情報がいくつか押し出される形で縮小・消滅した。また、乗り場案内に新たに「新小岩駅」が追加、全21か所となった。
▲新版のターミナル案内図、乗り方案内など
具体的には、消滅した情報は以下の通りとなっている。
・はとバスのCM枠
・営業所・支所一覧(定期券販売窓口一覧に統合)
・乗車券の払い戻し金額案内
・紙面ナビゲーション
・観光施設ピックアップの主要路線図
裏面でかなりの面積をあげていた主要路線図がなくなり、ターミナル停留所案内が見やすくかなりの面積を占めるようになった。当面はこのサイズ・デザインが継続すると思われる。
▲裏面。乗り場案内が大きく面積をとっていることが分かる。
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なお、4月12日に路線図にいくつか誤りがあることが発表されており、日本語・英語版ともに訂正紙を挟んての対応となっている。詳しくは交通局の告知ページも参照。
具体的な誤りは以下の通り。
・浅草拡大図で「東42」が「都42」と誤植(日本語・英語版)
・裏面の窓口一覧で、本八幡駅がシルバーパス取扱対象となっているが、実際は取扱なし(日本語版)
・裏面の深夜バスの説明文で、乗継割引部分の削除もれ(日本語版)
▲交通局の告知ページより