2月公表の「経営計画2016」で触れられた東京オリンピックに向けた需要増に対応する新営業所だが、東京ビッグサイト東棟の北側の駐車場用地に開設されることが明らかとなった。
平成28年1月開催の第88回東京都港湾審議会にて、「臨海副都心のまちづくりに係る計画の変更に対応するた
め」として駐車場用地の一部の1.8haが交通機能用地に用途変更されている。位置は以下の通り。
Google Map上では以下の通りとなる。晴海大橋からの延伸部の道路と深川車庫~ビッグサイトのバス道路に挟まれた細長い用地に相当する。
交通機能用地は道路・車庫用地などを含めたもので、これだけでは都営バスの車庫用地だとは断定できないが、平成27年6月開催の江東区議会の清掃港湾・臨海部対策特別委員会で東京都が区に対して事前説明と審議を行っており、この用地が都営バスの新たな車庫の用地であることが説明された。有明南地区の有明の丘東側緑地に関して、臨海副都心や周辺地区を起終点とする江東区内を中心とした路線バス等の拡充を図り、地域内外相互間の公共交通の増強を図っていくために、路線バスの車庫等の交通基盤の整備を予定するという表現になっている。
有明地区や豊洲地区を経由する系統は、路線ダイヤを充実すればするほど客数が増えるような状況であり、需要拡大に対応するための車両と人員の確保が必要で現在の深川車庫の容量が限界に達しようとしている現状が説明され、事故防止の観点からも新たな車庫を確保し、安全・安心かつ確実な輸送を図るのが目的となっている。東京テレポート駅や東京ビッグサイトといった都営バスの主要な起終点となる臨海副都心内のターミナルに近接していることで回送距離の削減も見込めるとしている。深川営業所にかなり近接しているが、営業所格になるのかは不明。また、道路に挟まれているが、両方向から出入りできるのか等の詳細は現時点では不明。ただし、各方向への出入庫を考慮すると、両方向に出入口ができる可能性が高そうだ。
新営業所の規模としては、都の説明によればまずは50台から60台程度を想定し、今後の需要を踏まえながら、面積的な部分はあるが100台程度置ければと見込んでいる発言があった。バス路線の拡充については実際に工事をして完了するのは平成31年度(2019年度)がぎりぎりの状態であるため、開所時点では50~60台を配置する計画で路線拡充についてはこれから検討としている。路線拡充にあたっては、道路の開設状況の要素が大きく、南北線(フェリー埠頭~海の森)が例として示された。主にテレポート駅・ビッグサイト発着の系統の移管とともに、中央防波堤への複数系統を検討しているのだろう。なお、これにあたってどこか別の路線を縮小することは検討していないと都から明言があり、新営業所にかかわる部分は周辺で見ると純増となりそうだ。
平成31年度開設ということであと3年程度時間がかかるが、このエリアは今後とも路線・本数の拡大が確実なこともあり、今後も動きがあれば逐次ニュースで取り上げたい。
▲写真左手奥が新営業所の跡地