都営バス資料館

大塚支所が3月で閉鎖、3/7に記念イベント実施

 交通局は2月25日、年度末(3月29日)限りで大塚支所を閉鎖し、3月7日に記念イベントを大塚車庫にて行うことを発表した。
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▲大塚車庫 正面[五井]

 大塚支所は地下鉄茗荷谷駅の隣、春日通り沿いに位置する。昭和3年9月に開設され、都営バスの車庫の中で現存する中では渋谷と並んで古い。元々は明治45年に市電の車庫として開設されたもので、昭和初期の市バス(都営バス)の事業恒久化にあたって市電車庫の敷地を利用して昭和3年にバスの車庫となった。このときにバス営業所や格納庫の建物が作られ、現在に至るまで建て替えられていないのは日本全国でも珍しいと言える。
 もっとも、茗荷谷駅周辺地区の再開発により大塚車庫についてはL字型の敷地のうち道路から奥まった部分が再開発用地に供出され、車庫は細長い敷地を残すのみとなっていた。現在は車庫の隣に平成23年に完成の再開発マンションが建ち。交通局も春日通り沿いに2階建ての「茗荷谷交通ビル」を完成させ、新たが跡見学園関連の施設などがテナントとして入居している。
 再開発ともに段階的に規模が縮小され、現在は春日通りを走る都市新バスグリーンライナーこと[都02](大塚駅~錦糸町駅)と、その裏通りを走る[上60](池袋駅東口~上野公園)の2系統を所管するのみとなっていた。
 跡地利用に関してはまだ未定だが、支所と車庫の機能は全て巣鴨に統合される。巣鴨では大塚の受け入れも兼ねて車庫スペースの整備と敷地拡大を数年がかりで行っており、昨年に完成して受け入れ準備が整った。
 車庫前の停留所も「窪町小学校」に改称される。既に春日通りの車道拡幅工事と合わせて大塚車庫のポールは両方向とも暫定のダルマポールとなっており、大塚駅方面はシートに包まれた「窪町小学校」と名のついた新バス停が建っている。

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▲シートに包まれた新バス停
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▲大塚車庫 格納庫など(平成8年)[s.n]

 3月7日には「大塚車庫の記憶」と題してファン向けの車庫公開イベントを実施する。8:00~12:00と早い時間帯での実施で、雨天実行、入場無料。戦前の格納庫公開やH代の方向幕車を展示するほか、都営バス部品の販売、都営バスグッズの販売を行うとのこと。これに合わせて「1/80スケールサウンド付きダイキャストモデル H代幕車(いすゞエルガ)(税込¥3,800)」、「方向幕タオル(大塚)(税込¥2,000)」を先行販売し、ダイキャストモデル購入者の中から抽選で「大塚車庫懐かしミステリーツアー」に参加できる。方向幕タオルは各社で製品化されているが都営バスでは初で、側面幕もデザインに織り込んだ点が新しい。
 ミステリーツアーは大塚懐かしの地を巡るツアーと題して2時間程度のバスの旅に行くようで、かつての[楽67](池袋駅東口~一ツ橋~有楽町駅)や学バス(上野・御茶ノ水駅~東大構内)は重点候補と言えるだろう。
 車庫の閉鎖に伴うイベントとしては平成17年の目黒車庫さよならイベントがあるが、それ以来10年ぶりとなる。閉鎖前の実施ということで、まだ生きている車庫内でのイベントは特別と言える。東京都のお知らせや東京新聞の記事にも載るなど、従来よりも幅広い広報を行っているのも特徴。ファン向けイベントの久々の実施ということで大いに期待したい。

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▲地下鉄駅にも掲示されているダイキャストモデルの宣伝ポスター

※なお、「みんくる」「とあらん」はイベントに登場しないとのこと。

交通局の発表:大塚車庫の記憶イベント記念グッズの発売

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