令和7(2025)年6月9日、都庁第一本庁舎の玄関前で都営バス初となるEV(電気)バスが報道陣にお披露目され、同時に6月10日より運行を開始することが発表された。都営バスのリリースはこちら。
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車種は国産車となる「いすゞ・エルガEV」で北営業所に2台リースで導入された。外観はイメージカラーとして最近推している「江戸紫」に緑色の大きな電気プラグや電池をあしらった目立つ色合いで、ラッピングとなっている。当初は白い車体で納車され、5月末から順次ラッピングされた。
車内は後面まで段差のないフルフラットを売りとしているが、その代わりにタイヤハウスや機器設置の制約で後面への通路が狭いほか、最後部は向かい合わせ座席で、座席数も19と近年のエルガより少ない。モケットはみんくる仕様となっている。行先表示はフルカラーLED仕様。
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東京電力ホールディングス(TEPCO)のロゴが車体にあるのも特徴。TEPCOと令和5(2023)年9月に「EVバス導入に向けたモデル構築に係る連携協定」を締結しており、EVバスの車両性能や効率的な充電方法等を検証し、大都市におけるEVバス導入モデル構築取り組みの一環としての導入となった。
これに合わせ、運行拠点となる北営業所では庁舎脇の整備庫を充電場所に改造したほか、庁舎壁面には薄型の太陽光発電パネル(最大10kW)を設置した。これで発電した電力の一部をEVバスの充電に活用する模様。
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お披露目には小池都知事のほか、堀越交通局長、田中産業労働局長、小早川東京電力ホールディングス(TEPCO)社長が同席。式典では挨拶ののちEVバスの最後部座席に乗車して都庁・新宿中央公園周囲をM100で一周し、その後都知事などがスピーチ。質疑応答やその他職員向けの試乗も行われて式典が終了となった。小池都知事は「乗り心地が静か」とコメント。主要マスコミなどの取材陣が集まり、この様子は同日の各メディアのニュースでも流れた。
東京都交通局の経営計画2025では今後3年間で10台程度の導入を目指すという控えめな計画だが、今後の展開が気になるところだ。
営業初日の様子はこちらの記事も参照。










