都営バス資料館

H26年度決算、都営バス乗車人員は4,000人/日増も減益

平成27年9月に東京都の各公営企業の決算が監査を通り、各事業会計の詳細が明らかとなった。

都バス・都電・舎人ライナー・上野のモノレールの各交通事業が属する交通事業会計のうち、今年も自動車運送事業について着目したい。

乗車人員・乗車料収入

貸切を除く乗車人員は年間2億1,350万人(1日あたり584,941人)で1日あたり約4,040人の増となった。3年連続の増となり、昨年度の1,500人増よりも増加幅が大きくなっている。1日あたりの内訳は、定期外340,122人(▼66)、定期83,357人(△2,880)、シルバーパス・無料乗車証補償161,461人(△1,235)となっており、定期外がほぼ横ばいだったのに対して定期客が増加を支えた形となっている。これは昨年度と傾向は変わらず、上昇幅が大きくなっていることから、都心回帰の好影響を受けていると言えるだろう。補償増加分よりも定期の増加分が大きいのもそれを裏付けている。
乗車料収入も年間335億3千万(△1億5千万)と前年度に引き続き増加している。運転キロは改編もあり、年間4668万km(▼14万km)、運転回数は年間368.9万回(▼1.6万回)、組数は549,239組(▼4,286組)と減少した。組数の減少幅はやや大きく、平成18年以来の55万組を割り込んだが、組あたりの収入は増収となっていることが分かる。1組あたりの乗車料収入は61,051円(△736)、1kmあたりの乗車人員は4.57人(△0.03)とここ数年の増加傾向をなぞっている。
今後も臨海部の増加を中心に乗客増が見込めるが、増車は果たしてあるのか気になるところだ。

収益・費用

営業収益は363億8,745万円に対して営業費用が379億2,649万円となり、本業でのもうけを示す差し引きの営業損失は15億3,903万円となった。昨年よりもおよそ10億円損失が増加しているが、主に以下の点が要因となっている。
・乗車料収入が上記の通り増加したが、不動産賃貸料などの運輸雑種うが1億7,617万円減少したことで相殺
・営業費用のうち、人件費が3億2,169万円、修繕費が3億4,932万円、営業所委託経費などのその他経費が4億6,963万円増加
いずれもここ10年の増減幅で見ればそこまで大きいものではないが、修繕費は12年ぶりの10億円突破となっているほか、その他経費が毎年増加傾向にあるのは興味深いところである。

これ以外に児童手当や共済追加負担金補助を含めた一般会計補助や営業外費用を含めた経常損益は5億9,200万円の赤字(前年比▼11億500万)となり、さらに目黒駅前地区再開発事業の施行に伴う損失補償額が今年度からなくなることに加え、会計制度の見直しにより、賞与引当金の前年度該当部分を特別損失としているため純利益は19億5,900万円(前年比▼31億5,100万円)の赤字となっている。

その他

その他の特筆すべき部分としては広告収入が挙げられる。車体広告(ラッピングバス)は十数年ぶりの増加となり、2億5,460万円の収入(△3,970万円)となった。車内・その他の公告も揃って上昇し、不況に一定の歯止めが現れた形だろうか。
また、交通事業全体の職員数は2,740人(▼28人)+再任用短時間勤務職員139人、平均年齢は47歳7ヶ月(+9ヶ月)と8年連続で上昇し、高齢化が引き続き進んでいることが分かる。

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▲平成26年度 東京都公営企業 交通事業会計決算審査意見書より

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