都営バス資料館

平成29年度決算の系統別収支発表、都07が乗客数トップ

平成30(2018)年10月中旬に、交通局のサイトにて平成29(2017)年度決算による系統別収支が発表された。
2年前から公開されるようになったもので、各系統の収入・支出・乗車人員・営業係数(100円を得るためにどれくらいの経費が必要か)が明らかになっている。なお、受託系統扱いとなっている[急行06](森下駅~日本科学未来館)、[江東01](潮見駅~木場・辰巳循環)は対象外となっている。また、[都02乙](池袋駅東口~一ツ橋)のように過去の経緯で[都02](大塚駅~錦糸町駅)にまとめられている系統も存在する。以前の公表時と同じく、青梅管内などの自治体の補助を得ている系統は補助前の収支となっている。
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乗客数のトップ3は[都07](錦糸町駅~門前仲町)の20,959人/日、[王40](池袋駅東口~西新井駅)の20,901人/日、[都02](大塚駅~錦糸町駅)の19,997人/日となり、前年度と順位は変わらないものの2万人/日に復活した系統が2つ現れた。
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既報の通り、昨年度よりも大幅に輸送人員が増加したため、集計対象の127系統のうち、乗客増は113系統となった。[都01](渋谷駅~新橋駅)は、[RH01](渋谷駅~六本木ヒルズ)と再編して運用を共通化したために[RH01]に乗客が流れて減となったが、引き続き[都01][RH01]で別扱いとなっている。
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収支係数が100以下の黒字系統は49系統(前年度42系統)、赤字5千万円以上の系統は13系統(前年度19系統)といずれも改善している。成績下位の系統についても改善が大きかった。
乗車人員の下位は朝夕のみの[反94](五反田駅~赤羽橋駅)・[田99](田町駅東口~品川駅港南口)が下なのは変わらず、[S-1](夢の下町)は昨年増の反動とはいえ2年前と比べても-214人/日で、今後の行く末が気になるところである。あと[学07][東20]なども減少している。
黒字は49系統で、前年から15系統増。入管を沿線に持ち、現金収入に優れる[品99](品川駅港南口~品川埠頭循環)が58と圧倒的なのは変わらない。下位の系統は減便による縮小均衡で収支改善したと考えられる系統が目立つが、[品96][上58][上69]とかの順位上昇は気になるところで、[門33]など大幅に収支が改善した系統も目立っている。
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収支係数下位は昨年度までの[里48](日暮里駅~見沼代親水公園駅)ではなく[田99]だった。 多くの系統が改善した中、[学07][東20][浜95]の悪化は気になるところ。 [市01]は大型化で車庫に一旦戻るようになって効率が悪くなったこともあるのかもしれない。豊洲移転後で心機一転、最安の手段として再注目されるけどどうなるか注目だ。
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収支額の絶対値ランキングでは、ツートップは[東22][都07]で、6.7億円の収支プラス効果となっている。[品99]も強い。人員が少な目の[北47][王57][上69]なども優秀と言えるだろう。
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以下に総表と乗客数(1日あたり)・収入(年間)・収支(年間)・営業係数のランキングを掲載する。

▲乗客数の上位・下位

▲収入額の上位

▲収支係数の上位・下位

▲収支額の上位・下位

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