来年度の路線改編がそろそろ近づいてくる季節となったが、公共負担を行っている系統ではそれぞれ存廃の議論が出てくるものもある。
青梅管内のうち、青梅街道を走る東京都で一番長い一般系統[梅70](柳沢駅~青梅車庫)については、武蔵村山市議会議員 鈴木明氏のtwitterによれば、平成27年度から西東京市内から撤退し、小平市までの運行になる模様である。昭和59年度から沿線の市町で赤字額の公共負担を実施しており、その際に青梅~阿佐ヶ谷駅と23区まで直通していたのが田無本町二丁目までに短縮された(後に柳沢駅まで延長)。3年ごとに更新を行っていたが、平成26年度は公共負担系統の今後を議論するという意味合いも兼ねて単年度での更新となっていた。特に西東京市議会では路線の末端で大ターミナルへの接続もないため乗車効率も低く、負担金の拠出に疑問が何回か出ていたこともあるようで、ついに負担金を拠出しないとの判断になった模様である。
小平市域までの場合、候補としては従来の小平駅に加え、昭和病院・花小金井駅も考えられるが、どこまで運行されるかは気がかりである。今年度から本数が削減されてさらに短縮となると、青梅管内にとっては激動の年となりそうだ。
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また、墨田区が赤字を負担している[墨38](両国駅~東京都リハビリテーション病院)についても廃止の議論が出ている。当初から採算が見込めず区の請願系統でもあったことから赤字額の半分を負担していたが、乗車効率の低さから平成24年度で一旦交通局から廃止の通告が出ていた。墨田区では赤字額負担の2/3への引き上げと本数削減で存続することにした(墨田区議会議事録平成25年第1回定例会)ものの、平成26年度限りで廃止の意向が改めて示されている。
これを受けて区議会の都市開発災害対策特別委員会では9月に[墨38]廃止に向けて区内の循環バス「すみまるくん」のルート変更で両国駅・曳舟地区・白鬚地区の廃止区間をそれぞれカバーする案を出したが、一方向循環の系統では代替にならないと委員の反発もあり議論はまとまらず、議事録上では引き続き交通局と交渉する模様だ。曳舟地区の停留所の代替も含め、委員会では[南千48](南千住駅東口~亀戸駅)を変更する案などを交通局に提案したことも触れられているが、存続するのか、何かしら別の手段を講じるのか、最終的にどういう結論になるのかはまだ見守る必要がありそうだ。
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