平成30(2018)年1月28日の運行をもって最後に残った一般車の行き先が方向幕車であるT-H161, 162が最終運行となった模様だ。方向幕車としては南千住所属の夢の下町5輛が残っているが特定の系統の専属車であり、一般車の方向幕はこれが最後であった。まだ除籍はされていないようだが、29日以降は運行に出ていないことから引退した可能性が極めて高い。
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都営バスの方向幕は長らく羽深製作所の機械を用いてきたが、事業撤退とともに平成16(2004)年度のM代車より行き先表示が全車LEDに切り替わった。その後、平成19(2007)年からK・L代も順次LEDに表示を換装されたほか、コマ数の多い品川・江戸川・深川営業所や青梅・大塚支所といった車庫ではH代もLEDへ換装されていった。このため、方向幕車はH代車でこれらに関係しない車庫の車のみが残っていた。
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H代のうち三菱車は延命もあって比較的まとまった数が残っていたが、今年度の車両置き換えで一気に引退が進み、残るは早稲田の2輛のみとなっていた。それも1月28日で終わりとなり、最終運行となったH162の[上58](上野松坂屋→早稲田)では青灯(終前便)をつけ、ラストランの掲示をして走った。
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これで一般車はLED率が100%となった。従来の3色LEDや側面の短冊型表示では方向幕のような色での区別や多彩な表示が不可能だったが、昨年から登場したフルカラー・フルドットLEDでは作り込み次第で多彩な表示が可能となっていることもあり、今後の表示内容の進化にぜひ期待したい。