QPG-LV234L3 [ノン・IS・LED]
平成26年度のZ代車と同じ車種になった。主な変更点については以下の通りである。
▲S-A665 ヘッドマークつき[Yoshitaka]
▲Y-A577 [YA]
▲Y-A579 [YA]
▲N-A623 [ゆる]
都市新バス愛称板受けの廃止
「ノンステップバス」ステッカー貼りの固定表示となり、都市新バスのような愛称板の差し込みができなくなっている。
前照灯のロービームLED 光源化
前照灯の眩しさもはっきりと違いが分かる。いすゞ自動車から納入時に既にLED 光源化されている車輛と、納入後営業所側にて交換した車輛がいるのが面白いところだ。
前面局番札の移設
今まではフロントガラスのセンターピラー付近にあった局番板が、フロントガラスの助手席の隅へ移動した。ドライブレコーダーの取り付け位置干渉により、Z 代では車外向けの局番記載がなかったのが復活したが、今までは折りたためたものが、A代では折りたたみことができなくなった。以前は局番札を折りたたんで乗務する乗務員も見受けられたが、何かしらの支障があったのだろうか。(上=前面、下=背面札)
設置位置が変わったことで車内側から局番の視認性が劣るようになったが、都営バスの場合は乗客向けというよりは乗務員向けの表示なので、さほど支障はないのだろう。なおフロントガラス下の局番表記についても継続している。
後部局番札の復活
リアガラスに記載されていた局番が無くなり、局番札が復活した。こちらについても折りたたみができない仕様で、側面行き先表示の脇に固定されている。数字の書体については都営バスの伝統的な局番表記が残っているのが嬉しいところ。室内ではZ 代と同様、車内照明はLED で、つり革はおむすび形が採用されている。つり革の広告が入る部分には、交通局からの以下のようなメッセージが書かれるようになった。
「このバスの室内灯はLED照明を使用しています。」
「走行中の座席の移動は危険ですのでおやめ下さい」etc.
また、後部座席の握り棒の配置がZ 代と異なっており、乗客の移動の際にも支障しにくいようになっている(左=Z 代、右=A 代)。深川に配属されたA664~667は都市新バスヘッドマークが取り付けられたが、ヘッドマーク用取り付け器具を用いず簡略化して取り付けているためかやや浮いている(下写真)。他の車に広まるのかも気になるところ。
青梅仕様について
11月にA代車が3輌配属された。従来は都区内仕様車に青梅支所専用装備を取り付ける程度だったが、今回配属された車輌は都区内仕様とは異なる6速トルクコンバーター式オートマチックトランスミッション(以下、トルコンAT)を採用した車輌が配属された。型式も燃費基準の関係上、QKG-LV234L3となる。
▲青梅仕様車[北]
青梅に登場した3輛は都区内仕様とは全く異なる6速トルクコンバーター式AT(トルコンAT)を採用し、型式はQKG-LV234L3となる。
メーカー標準のアリソンATで、スムーズな加速とショックのない変速を実現している。またトルコンAT車特有のクリープ現象を車輌停止時に発生させない仕様と、新ワンマンバス構造要件に対応するためアクセルインターロックに加えて中扉開時の動力伝達カット機能を搭載した。より安全を強固なものにするため、ANBH(オート・ニュートラル・ブレーキ・ホールド)も搭載されている。
青梅専用サボ(中のり等)や中乗り対応機器を搭載しているほか、プレヒーターを搭載している。車内暖房の熱源となる冷却水を強制的に暖めることにより効き具合をよくする装置で、暖気運転時間短縮を目的として搭載したのだろう。
車内は座席レイアウトも異なり、T代までのエルガ同様の中扉以後2人掛けの都市型仕様でラッシュ型とはなっていない。また、最後部座席とリアガラスの間に何らかの制御箱が設置されている。
運転席では、インパネメーター内にあるマルチインフォメーションディスプレイ内のギアシフト表示方法が変わった。MT 車は現在のギアポジションが表示されるのに対し、トルコンAT車は設定した上限ギアシフトが表示される。なお現在のギアポジションについては、トルコンオートマ操作パネル内を確認するしか方法がないようだ。
▲非ラッシュ型のT代までと同様の座席配置[北]
さらに、納入直後の12月に小改造が行われ、運転席の系統設定機を都区内と同じ左側から、他の青梅の車同様にインパネ右側に移設したほか、客室最前方天井の運転側への光漏れ抑止カバーが外され、新たに遮光カーテンが照明器具カバーに取り付けられた。
※当初、青梅仕様は高出力(300ps)として説明文を記載していましたが、エンジンを確認したところ260psの銘板となっておりました。エルガのマイナーチェンジと合わせ、記載をお詫びして訂正いたします。(2017/1)