2PG-MP38FK(路線)
一般車は三菱ふそう(2PG-MP38FK)が97台登場した。内訳は都区内仕様88台、青梅仕様が9台である。
外観は基本的に前年度のG代と同じだが、エアコンユニットが三菱重工からデンソー製になったのが特徴で、冷房の効きの改善が期待される。また、経営計画に記載されていた前扉の熱線ガラス化や、中扉付近天井に次停留所表示器増設にも対応した。
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車外スピーカーはレゾナント製になり従来と異なる。細かいポイントでは、フリースペースの車いす固定ベルトのフック位置を微妙に変更したほか、運転席の吹き出し口が増設されている。
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都区内の座席配置は前年度のG代と同じで、つり革が丸型に変更された。これ以前の代についてもひび割れ事象への対応で同様に交換された。行先表示は昨年度と同様コストダウンで白色LED・側面短冊形となっている。局番札は引き続き前面は省略、背面のみ装備されている。また、窓ガラスの着色がG代に比べて明るくなった。
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ナンバープレートは図柄・希望ナンバーではなく緑ナンバーの払い出し(200か+通し番号)となり、B代以来6年ぶりとなった。南千住のH011は貸切登録となっているが、運賃箱を備えており、内装も一般車と違いがない。一般運行用のときに使う(南千住)マグネットを備えている程度だ。
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青梅仕様は都区内と座席配置が異なり、座席数を重視した仕様になっている。フリースペースはなく、中扉以降は2人掛けが主体で座席数は28と多い。前回のE代と同じく「後のリ」表示はステッカーで固定表示となり、フリー乗降表示用の札受けが用意されている。また、中央部の横長画面の液晶にも運賃表が表示されるようになり(下写真)、利便性がアップした。
2PG-MP38FK(運転訓練車)
10月末に既存の運転訓練車の置き換えとなるH999が登場。燃料電池を青から緑色にしたような変わったスタイルとなった。行先表示はM182のプレート固定表示と異なり白色LED。自家用登録のため、灯火規制の制約で背面LEDはない。通常の研修車は深川車庫の敷地を間借りするため江東ナンバーとなるが、H999は一旦品川ナンバーで登場して東急テクノにて改造を受けた後、令和5年3月下旬に深川の敷地に配置、江東ナンバーとなった。
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車内レイアウトは先代のM182と同様。ノンステップエリアにはM182から移植された運転訓練用の機器などが所狭しと置かれている。座席は運転席のほか、教官用となる左前最前席と、乗務員の視線や運転の様子をモニターできるディスプレイ・机つきの2席のみとなっている。