都営バス資料館

N代(S59)-総括

総括 いすゞ 日野 三菱 UD N代データ

特徴

 2回に分けて導入された。前期はN350~391・800~813で昭和59年7月後半(中型車は7月中旬)に、また後期はN401~514・814~827で昭和60年2月に導入された。
 一般車は渋谷・新宿・杉並・早稲田を除く18の車庫に168輌が、貸切車が南千住と江東に一台ずつ計2輌が導入された。この代での最も大きな特徴は一般路線車では初めて中型車が導入されたことである。乗客減に伴い、閑散路線や狭隘路線における運行の効率化の試みとして、今後のひとつのモデルとなるべく前期で青梅・八王子に計14輌、後期では前期に引き続き青梅に7輌、そして23区内初登場となる練馬に7輌の計14輌導入され、この代で計28輌が導入された。
 前期車は、いすゞ28輌(川重:21輌、富士7輌)、日デ7輌、日野21輌で三菱車の導入はない。各車種とも、前回導入のM代後期車との大きな変更点はない。細かな変更点としては、
車内広告枠・路線図掲出枠が現在のレール式に変更され、付け外しが簡単になった。また、接触事故時のガラス破損防止や清掃時の取っ手といった利便性向上を目的として富士重工製のバックミラーの取り付け箇所の上部にコの字型の取っ手がついた。また、各車種とも、座席背もたれについている取っ手2箇所の色が黒になった。
 今回初導入となる中型車は、まずは八王子に7輌、青梅に7輌導入された。多摩地区の都バスは独立採算で事業を行うには限界があったために昭和59年度より沿線の市町から運営費の補助を受けることになり、それと同時にバス車輌の近代化を図ることとなり、コストも安く閑散線区に適した中型車が導入されることとなったためである。なお、中型車に関しては車掌関連の設備を省略したワンマン専用車であった。
 後期車はいすゞ14輌(川重:7輌、富士7輌)、日デ35輌、日野42輌、三菱21輌(三菱:21輌)が導入された。各車種前回導入(N代前期)車との共通の変更点は、バンパー塗色をシルバーからブラックに変更したことで、より引き締まった外観になった。また冷暖房車を示す表示シールがH代車以来白い文字のステッカーを用いていたが、利用客に判りやすくするため赤色と青色を用いて目立つようにとデザイン性を採り入れたものに変更になった。車内では側面窓中央に沿って設けられていた握り棒が廃止され、車内スピーカーが丸型のプラスチックカバーのものからステンレス製の長方形をした小さいものに変更された。また、運転席後ろにあるH型ポールと側面の間の隙間に金属板(アイボリー色の穴付き板)が取り付けられた。
 貸切車は昭和45年度のW代の置き換えとして、前年度に引き続き2輌が導入された。三菱と日デで1輌ずつ、計2輌が登場した。前面窓が大型の一枚ガラスになり、側面窓も大型化されて見栄えがかなり良くなった。車内設備ではカーポットが冷水兼用のものに変更されている。

初期配置

メーカー 車体 型式 備考 A
品川
M
目黒
B
渋谷
C
新宿
D
杉並
X
八王
W
青梅
E
小滝
T
早稲
F
練馬
G
大塚
P
巣鴨
N
北 
H
千住
K
南千
Z
青戸
L
江東
R
江戸川
U
今井
V
江戸
S
深川
総計
いすゞ 川重 P-LV314K 7 7 7 21
P-LR312J 中型 7 7
富士 P-LV314K 7 7 14
いすゞ 集計 7 7 7 7 7 7 42
日野 日野 P-RT223AA 14 14 21 49
P-RJ172BA 中型 14 14
日野 集計 14 14 14 21 63
三菱 呉羽 P-MS713N 貸切 1 1
三菱 P-MP218K 7 7 7 21
三菱 集計 7 8 7 22
日デ 富士 P-U32K 7 21 7 35
P-RM81G 中型 7 7
P-RA52R 貸切 1 1
日デ 集計 7 7 22 7 43
総計 14 14 7 14 7 7 7 7 7 7 8 7 22 7 7 21 7 170

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