都営バス資料館

元都営バス 有償譲渡復活により佐賀市で第一号が運用開始

10月末より、佐賀市営バスにて元都営バスの除籍されたノンステップバスが運行開始した。佐賀市営バス823号車(佐賀200か794)で、8月に除籍された江東のH代JPが再デビューとなった。譲渡に際しては佐賀市営バスのブログでも大きく取り上げられ、車内座席の「みんくるモケット」がそのままであることも触れられている。今年度より除籍車の有償譲渡が本格的に再開されたが、その運行開始第一号となった。佐賀市営としても元都営バスは本年春に除籍されたV代(平成元年度)都市新バス以来の復活となった。

'90年代を中心に除籍された都営バスの車が地方に譲渡され、それぞれの地域で活躍していたが、平成16~17年より売却が中止されており、以降はスマトラ島沖地震の復興支援による東南アジアへの無償援助といった特殊例や経年の浅い特定車などに限られていた。近年では平成23年の東日本大震災による宮城交通・岩手県交通への無償譲渡、平成24年の夕張市へのノンステップバスの1輛譲渡といった形で流通が始まっており、昨年度も除籍車の売却の入札は行われたものの、結果的に全て解体業者によって解体された。本年度は既に春頃に地方事業者への譲渡が行われることが都議会でも明らかにされ、赤字による車輛の有効活用という観点や排ガス規制の進化もあって有償譲渡を再開することが述べられていた。

5月頃より都の外郭団体により「再利用可能な乗合自動車の譲渡」調査が行われた。そこで本年度除籍予定の車が示され、これを基に全国の公営企業バス事業者をまずは対象として譲渡の意向調査が行われていた。都議会の委員会議事録によれば、募集の集まらなかった車についてはそれ以外の路線事業者(日本バス協会所属)に対して意向調査を行って売却交渉をし、さらにバス事業者以外で購入を希望する者に対して都の契約手続に基づき売却する予定となっている。本年度はCNG以外のディーゼル車は多くが中型系ノンステップバスで、近年は他事業者からもこのサイズの車が多く出回っているため、様々なところで元都営バスが活躍するときが来るのだろう。

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▲佐賀バルーンフェスタの臨時バスでデビュー[連] 141030_4
▲都営バス時代の姿

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