都営バス資料館

T代(S63)-総括

総括 いすゞ 日野
三菱 UD その他 T代データ

特徴

 前期分はT300~416と目黒の中型車T860~866で、昭和63年6月から7月にかけて導入された。後期分はT478~505と小滝橋の中型車T850~859で、昭和も終わりとなる11月から12月にかけて導入された。
 前期導入は新宿・杉並・青梅・大塚・南千住・江東を除く13の車庫に120輌が、後期導入はいすゞ(IKCボディ)のみの導入で臨海に14輌、新宿・大塚にそれぞれ7輌ずつの計28輌が導入された。このT代前期での大きな変更点は、今まで都市新バス仕様のみで採用されていた中扉の4枚折戸が一般仕様車にも採用されたことである。また、S代後期の都市新バス車で採用されたステップ踏み板を軽合金とし、床板にコインマットを貼ったほか、優先席を通路側に若干傾け(8.5度)着席がしやすいように変更した仕様を本格的に採用した。後期のいすゞ車には異なるタイプの座席配置とした車を導入し、今後の優先席等の座席配置に関する調査も行なわれた。
 また、従来は前中扉間には前向き座席を3席配置(うち2番3番座席は優先席)していたが、この配置に合わせるため、前扉すぐ脇の最前列に座席が設けられ、この場所にあった用具箱が廃止された。この位置に座席が設けられたのは、Y代試作低床車以来のことである。なお、従来車にも順次この位置にあった用具箱が撤去されて座席が設けられ、前中扉間で座席数が1つ増えて4席になり、着席機会も増した。
 日野・三菱・日産ディーゼルの一部の車では、平成4~5年にかけてLPG燃料併用車への改造が行われた。これは、低公害バスの開発の一環として昭和63年から始まったLPG燃料併用車の5か年に及ぶ施策に基づいて行われたもので、平成4年の改造(第4施策)はLPG燃料併用車の汎用化を目的に、また平成5年の改造(第5施策)はLPG燃料併用車の運行調査を目的として行われたものである。
 中型車の増備はT代でも続き、狭隘路線に導入のためというより、閑散系統対策という側面が強くなった。
 特定車は事業開始世代の初期型車を完全に置き換える目的で、増車も兼ねて4メーカー合わせて21輌が導入された。この代の特徴としては、都営バスでは珍しく都営標準よりも長い11m級の尺の車が導入されたことである。背景には、遠足等で2クラス分の生徒を1台の車に入れられるなど便利で、大は小を兼ねるということもあって導入したようだ。また、特定車に限り車掌台・車掌窓が側面扉脇に復活した。ただし、この長い車の導入や車掌関連設備はこの代限りのことであった。
 貸切車は昭和55年度のH代の置き換えとしていすゞを1輌のみ導入した。また、この年度よりタオルポット・アイスストッカーを全車に装着することになった。

初期配置

メーカー 車体 型式 備考 A
品川
M
目黒
B
渋谷
C
新宿
D
杉並
W
青梅
E
小滝
T
早稲
F
練馬
G
大塚
P
巣鴨
N
北 
H
千住
K
南千
Z
青戸
L
江東
R
臨海
V
江戸
S
深川
総計
いすゞ IKC P-LV214K 7 7
P-LV314K 7 21 28
P-LR312J 中型 10 10
P-LV314K 特定 1 1 2
P-LV314N 特定 1 1 2
富士 P-LV214K 15 15
P-LV314K 7 7 14
P-LV314N 特定 1 1 2
P-LV719R 貸切 1 1
いすゞ 集計 8 11 8 8 22 24 81
日野 日野 P-HT233BA 6 7 13
P-HT233BA改 LPG 1 1
P-RJ172BA 中型 7 7
P-HT233BA 特定 1 1 2
P-HT236BA 特定 1 7 8
日野 集計 8 7 1 8 7 31
ネオ AUV N32613 二階建 1 1
三菱 三菱 P-MP218K 7 6 13
P-MP218K改 LPG 1 1
新呉羽 P-MP218K 11 14 25
P-MP218K 特定 1 1 2
P-MP218P 特定 1 1
三菱 集計 11 15 8 8 42
日デ 富士 P-U32K 5 7 12
P-U32K改 LPG 2 2
P-U32K 特定 1 1
P-U32N 特定 1 1
日デ 集計 8 8 16
総計 8 7 11 8 1 8 11 15 8 8 8 8 8 1 8 22 7 24 171

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