都営バス資料館

品川営業所

車庫の概要

 品川駅の南側、京急線北品川駅のそばに立地する。都営バスの中でも比較的大規模な営業所で、道路を挟んで2か所に車庫が分かれている。営業所の本体は京急線寄りの区画にあり、それぞれの車庫の上空には都営北品川アパート・北品川第二アパートがそびえ立っている。
 品川駅からのアクセスは、かつては八ツ山橋の踏切を渡って京急線沿いに第一京浜を歩くというものだっだか、近年になって車庫北側に広がっていた貨物駅跡地の再開発も品川インターシティーという形で完成し、港南口に歩行者デッキ伝いでショートカットできるようになった。車庫からも港南口近辺のの高層ビル群が林立するさまが見えるが、南側に目を向ければ旧東海道の品川宿跡や、運河沿いに並ぶ昔ながらの屋形船の舟宿など、新しさと古さが交錯する立地とも言える。
 担当エリアは、車庫を中心に山の手と湾岸部の大きく二つに分かれる。昭和時代に埋め立てが進み、流通の一大拠点やウォーターフロントのマンションや再開発商業地が点在する芝浦・港南・八潮から大井埠頭などの湾岸部と、港区を中心としたハイソな商業地や住宅地が連なる城南の山手線内と大別できる。ターミナルは品川駅を中心に、浜松町駅・田町駅・五反田駅・目黒駅を発着する路線がメインとなっている。
 変り種としては、沿線に築地市場・大田市場を擁するため、市場輸送を専門とする[市01][品98丙]がある。路線の性格上、始発は5時台と非常に早くなっている。

所管系統

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系統番号 枝番 起点、経由地、終点 備考 キロ程(往) キロ程(復)
市01 新橋駅~国立がん研究センター~勝どき駅~水産仲卸棟~豊洲市場 平土朝のみ
折返 新橋駅~国立がん研究センター~勝どき駅~豊洲市場 平土のみ
折返 新橋駅~国立がん研究センター~(急行)~水産仲卸棟~豊洲市場 平土朝のみ
折返 新橋駅~国立がん研究センター~勝どき駅~市場前駅 平日の市場休業日のみ
海01 門前仲町~枝川~豊洲駅~有明1~フジテレビ~東京テレポート駅 10.030 10.030
折返-3 豊洲駅→有明1→フジテレビ→東京テレポート駅 7.260
折返-1 門前仲町~枝川~豊洲駅~有明1 5.740 5.740
折返-2 豊洲駅~有明1 2.970 2.970
波01 東京テレポート駅~テレコムセンター駅~中央防波堤 5.340 5.238
出入-1 品川駅港南口~フジテレビ~テレコムセンター駅~東京テレポート駅 9.550 9.300
出入-2 品川駅港南口~フジテレビ~東京テレポート駅 平日のみ 6.880 6.630
黒77 目黒駅~広尾橋~西麻布~北青山3~千駄ヶ谷駅 6.585 6.585
品91 品川駅港南口→品川シーサイド駅→八潮パークタウン→品川シーサイド駅→品川駅港南口 ★深夜07 10.190
折返-1 品川駅港南口→品川シーサイド駅→八潮パークタウン→八潮公園 ★深夜07 5.820
折返-2 品川駅港南口~品川シーサイド駅 平日朝のみ 2.720
折返-3 品川総合福祉センター→八潮パークタウン→品川シーサイド駅→品川駅港南口 6.310
井92 大井町駅東口→青物横丁→八潮パークタウン→大井町駅東口 6.820
折返-2 大井町駅東口→青物横丁→八潮パークタウン→八潮公園 4.570
折返-1 品川総合福祉センター→八潮パークタウン→大井町駅東口 4.190
品93 大井競馬場~都立産業技術高専~品川車庫~品川駅高輪口~目黒駅 7.976 7.976
大井競馬場~都立産業技術高専~北品川~品川駅高輪口~目黒駅 平朝のみ 8.421 8.421
甲折返-1 大井競馬場~都立産業技術高専~品川車庫~品川駅高輪口 4.771 4.771
甲折返-2 品川駅高輪口→明治学院→目黒駅 3.205
甲折返-3 都立産業技術高専←品川車庫←品川駅高輪口←目黒駅 6.376
出入-1 品川車庫~都立産業技術高専~大井競馬場 4.016 4.016
出入-2 品川車庫→品川駅高輪口→明治学院→目黒駅 3.960 3.960
出入-3 品川車庫~北品川~品川駅高輪口~明治学院~目黒駅 平朝のみ 5.605 5.605
大井競馬場→(急行)→品川駅港南口 トゥインクルレース開催時のみ 4.286
折返-1 品川駅高輪口~(急行)~明治学院 明治学院大学の入試日のみ 1.410 1.410
折返-2 目黒駅~(急行)~明治学院 明治学院大学の入試日のみ 1.795 2.180
反96 五反田駅~品川駅高輪口~魚籃坂下~三ノ橋~六本木駅~六本木ヒルズ 7.060 7.060
出入-2 品川車庫~品川駅高輪口~魚籃坂下~三ノ橋~六本木駅~六本木ヒルズ 最終のみ 5.855 5.855
折返 五反田駅←品川駅高輪口 1.960
出入-1 五反田駅~御殿山 1.360 1.360
品96 品川駅港南口→天王洲橋→天王洲アイル→品川駅港南口 平朝のみ 2.910
品川駅港南口~天王洲アイル~りんかい線天王洲アイル駅 1.710 1.710
品98 品川駅港南口~天王洲橋~4号バース~ニチレイ~大田市場 平土のみ 8.570 8.270
甲-2 品川駅港南口→大田市場(北門西寄らず)→品川駅港南口 平土夜のみ 17.140
甲折返-1 品川駅港南口~天王洲橋~4号バース~ニチレイ~大田市場北 休・市休日のみ 7.210 7.210
甲折返-3 品川駅港南口←天王洲橋←4号バース←ニチレイ←ダイトー大井物流センター 6.950
品川駅港南口→天王洲橋→4号バース→ニチレイ→大井埠頭バンプール 平土のみ 7.160
品川駅港南口~(急行)~大田市場 平土始発のみ 7.820 7.520
品99 品川駅港南口→港南4→東京入国管理局→品川埠頭→港南4→品川駅港南口 6.680
折返 品川駅港南口~港南4~東京入国管理局 平昼のみ 1.700 2.060
深夜07 品川駅港南口→品川シーサイド駅→八潮パークタウン→品川シーサイド駅→品川駅港南口 深夜のみ
折返 品川駅港南口→品川シーサイド駅→八潮パークタウン→八潮公園 深夜のみ
劇02 国立劇場→日比谷→新橋駅 開催時のみ
劇03 国立劇場→日比谷→有楽町駅→東京駅南口 開催時のみ
トラスト 品川駅高輪口~御殿山トラストシティ 無料送迎

基本データ

住所 〒140-0001 品川区北品川1-5-12/品川区北品川1-122(~S42. 1.31)
交通機関 バス:品川車庫前(都営)/港南二丁目(ちぃばす) 鉄道:[京急]北品川駅/[JR・京急]品川駅
配置 旧基本車種:日野自動車

沿革

年月日 できごと
S 4年度 東京地下鉄道品川営業所が開所
S17. 2. 1 陸上交通事業調整法に基づいて一元化、東京市電気局品川自動車営業所となる
S20. 6.15 戦災被害により廃止、渋谷営業所に吸収(→渋谷の項参照)
S21. 6. 貨物自動車の車庫として復旧
S22. 6.25 旅客営業所として復旧
S28. 2. 貨物自動車の機能を廃止
S44. 9.16 都電工場の一部を用いて、芝浦分車庫を開設
S46.10.31 芝浦分車庫を廃止
H12.12.12 目黒営業所の格下げに伴い、目黒支所・港南分駐所が品川営業所所属となる(→目黒・港南の項参照)
H15. 4. 1 目黒支所を目黒分駐所に格下げ
H17. 3.28 目黒分駐所を閉鎖、港南分駐所を港南支所に格上げ(→目黒・港南の項参照)

歴代所管一覧

年月日 所管開始時の区間 所管開始 所管終了 備考
100→東90 東京駅南口~洗足池 S22. 6.25 H 2. 6.29 →反90甲に改番
3→品93 品川駅~東品川 S23年 運転中
14→市01 新橋駅~築地中央市場 S24. 8. 1 運転中
114→東94 東京駅八重洲口~池上駅 S23.12.15 S54.12.16 廃止
115[1] 東京駅八重洲口~川崎駅 S24. 2. 1 S40. 8.24 →115[2]に改番
201 東京駅八重洲口~勝島競馬場 S24. 5.15 S40. 8.24 廃止
122 東京駅八重洲口~久が原 S25. 5.15 S45. 9.20 →6に改番
45→浜95 天王洲橋~東京港口 S27. 7.13 H26. 4. 1 →移管(港南))
48 新橋駅~慈恵医大 S28. 3. 1 S44.10.25 →移管統合、76(渋谷)に改番
134 品川駅東口~大森駅 S38. 4. 1 S44.10.25 廃止
39甲→品99 品川駅東口~品川埠頭 S39. 3. 9 H10. 4.17 →移管(目黒)
115[2] 東京駅八重洲口~羽田空港 S40. 8.25 S45.12. 1 廃止
39丙→田99 品川駅東口~田町駅東口 S42.10.10 H10. 4.17 →移管(目黒)
501 品川車庫~上野駅 S42.12.10 S44.10.25 廃止
537甲 三田~上野駅 S42.12.10 S46.12.31 廃止
507→四97 品川車庫~四谷駅 S44.10.26 H12.12.11 →品97に改番
533→四98 浜松町駅~四谷片町 S44.10.26 S49. 6.30 →統合、浜95に改番
80→東91 品川車庫~東京駅八重洲口 S44.10.26 S54.11.22 廃止
503→四92 品川車庫~飯田橋 S44.10.26 H12.12.11 →統合、反96[3]に改番
6→東96 東京駅八重洲口~五反田駅 S45. 9.21 S57.12.25 →移管(目黒)、反96[1]に改番
品95 品川駅東口~大井町駅 S48. 2.10 S53. 7.19 →統合、浜95に改番
東01 東京駅北口~新橋駅(ミニバス) S48. 2.25 S58. 8.21 廃止
品98 品川駅東口~大井埠頭 S49. 7. 1 H17. 3.27 →分離(井98)、移管(港南)
海01 品川駅東口~海上公園 S54. 1.16 H11. 1.26 撤退(深川)
品91 品川駅東口~大井町駅東口 S58. 3.25 運転中 →分離(井96・井92)
深夜07 品川駅~八潮パークタウン H 1. 6.19 運転中
反90 五反田駅~品川駅 H 2. 6.30 H 4. 2.29 →移管(目黒)
反90乙 五反田駅~田町駅 H 2. 6.30 H 4. 2.29 →移管(目黒)
品96甲 品川駅東口~天王洲アイル循環 H 3. 7.25 運転中
品96乙 品川駅東口~天王洲アイル循環 H 4. 6.19 運転中
井91 大井町駅東口~大田市場 H 6. 7.21 H14. 2.24 廃止
井96 大井町駅東口~天王洲アイル H 6. 7.21 H17. 3.27 開通はH 4. 9.16 →移管(港南)
井98 大井町駅東口~大井埠頭バンプール H 6. 7.21 H20. 3.31 開通はS63. 6. 8 →移管(港南)
虹01 浜松町駅~国際展示場駅 H 9. 2. 3 H10. 2.24 撤退(目黒・深川)
反90乙 五反田駅~田町駅 H10. 3.31 H20. 3.31 H12.12.12から反90 →移管(港南)
反90甲 五反田駅~品川駅 H10. 4.17 H12.12.11 →統合、反96[3]に改番
反96[2] 五反田駅~溜池 H10. 4.17 H12.12.11 →統合、反96[3]に改番
虹02 品川駅東口~東京テレポート駅 H12. 4. 1 H14.11.30 廃止
反96[3] 五反田駅~赤羽橋駅循環 H12.12.12 運転中 →分離(反94)
品97 品川車庫~新宿駅西口 H12.12.12 H17. 3.31 →移管(杉並)
直行01 大井町駅東口~八潮パークタウン H12.12.12 運転中
井92 大井町駅東口~八潮パークタウン H14. 2.25 運転中
田99 品川駅東口~港区スポーツセンター H14. 4. 1 H17. 3.27 →移管(港南)
反94 五反田駅~赤羽橋駅 H14.12. 1 H20. 3.31 →移管(港南)
田92 品川駅東口~田町駅東口 H16. 4. 1 H26. 4. 1 →移管(港南))
黒77 目黒駅~千駄ヶ谷駅 H17. 3.28 運転中
橋86 目黒駅~新橋駅 H17. 3.28 H25. 4. 1 →移管(港南))
東98 東京駅南口~等々力操車所 H17. 3.28 H20. 3.31 →移管(港南)
波01 東京テレポート駅~中央防波堤 H20. 4. 1 運転中
都06 渋谷駅~赤羽橋駅~新橋駅 H20. 4. 1 H21. 3.31 →撤退(渋谷)
渋88 渋谷駅~神谷町駅~新橋駅 H20. 4. 1 H21. 3.31 →移管(新宿)
品98 品川駅東口~大田市場 H20. 4. 1 運転中
品99 品川駅東口~品川埠頭循環 H20. 4. 1 運転中
海01 門前仲町~東京テレポート駅 H21. 4. 1 運転中

車庫の歴史

 品川は元々東京都交通局が開設したものではなく、昭和初期に東京地下鉄道(青バス)が開設した車庫であった。位置は現在と同じである。
 北品川・品川駅から第一京浜沿いに銀座・上野・浅草方面に抜ける路線を中心に担当し、当時の市バスと激しく争っていた。それが昭和17年1月の交通調整によるエリア統合とともに市バスに丸ごと譲渡され、市バスの車庫となった。
 当時は元からの交通局の車庫として浜松町営業所(現貿易センタービル付近)があり、品川方面の路線は浜松町と分担して所管していたため、品川の担当はそれほど多くはなかった。ただし、この2営業所体制も長くは続かず、戦争の激化による路線縮小と空襲による被害で所管の路線が昭和20年春には全滅したため、双方とも営業所の機能が停止してしまった。
 戦後、復旧したのは浜松町ではなく品川であった。浜松町の土地がGHQに接収されたこともあったのだろうが、まだ受け持てるような路線がなかったため、昭和21年に貨物バス用の車庫として復旧した。戦中戦後の一時期まで貨物輸送も行っていたためである。
旅客輸送の営業所として本格復旧するのはその1年後の昭和22年のことである。逼迫した郊外都心間の鉄道輸送を助けるため、山手線外にエリアを持つ民営各社と都営が相互乗り入れ形式で都心直通路線を走らせることになり、東急と組んで[100]東京駅乗車口(南口)~五反田駅~洗足池を専門に担当する営業所として再スタートしたのである。その後は順調に路線を増やし、昭和42年の都電代替系統の担当開始で山の手エリアの輸送は黄金期を迎えた。
 一方、湾岸部の旗手となったのは昭和23年開通の[3](品川駅~東品川→[品93])、ついで昭和27年開通の[45](天王洲橋~東京港口→[浜95])である。しかし、本格的に路線が拡充されるのは、埋め立てが進んでからのことである。現在の路線の原型となったのは、昭和48年開通の[品95]、その翌年に開通した[品98]。開業当初は大赤字だったものの徐々に客も増えてきて、昭和58年の八潮パークタウン完成による[品91]の開通、平成3年の天王洲アイル完成による[品96]の開通と、勢力を増していった。
 その逆に、山の手側は路線網が縮小していく。道路渋滞による定時性低下で意義を失った都心直通路線は昭和52年・54年の改編で山手線の駅で分断され、都営の担当となった都心側の路線は客の乗りが悪いこともあって減便・短縮を繰り返していき、都電が出自である[四92][四97]がメインとなった。これは近年まで麻布十番から高輪にかけて地下鉄の足がなかったことが大きいのだが、平成12年に南北線・三田線・大江戸線が相次いで延伸したことで、これらの路線も大きな打撃を受けた。
 湾岸部は平成に入ってからも路線の拡充が進んだが、平成14年2月に大回りで非効率な[品98]などの大井町駅東口側を切り落としたり、[品91]を八潮パークタウンで分割して使いやすい路線にするなどの改編を行い、すっきりとした路線網になった。この結果、同年末のりんかい線(大崎~新木場)では、大きな路線改廃は行われなかった。
 近年のトピックとしては、目黒の閉所と港南のはとバス委託と路線の大幅な持ち替えである。詳しくは港南支所の項でも述べるが、平成初期に目黒営業所(当時)の移転先として整備を開始したものの、バブル崩壊などで当てが外れて車庫が開設したのは平成10年のことである。
 このときは港南地域を中心に一部系統のみ品川から移管されたが、平成17年についに目黒が閉所すると所管が玉突きされ、目黒の持っていた目黒駅発着の路線は全て品川に移管され、品川の持っていた湾岸寄りの路線を中心にいくつかが港南に移管された。運用数の都合か、[品93]のように品川・港南が共管となる系統も発生した。
 しかしそれも長くは続かず、平成20年度より港南がはとバス委託されたことで再度所管がシャッフルされ、不採算系統を港南が、それ以外を品川が持つという形になった。そのため、品川と港南はエリアで分かれるような区分ではなくなり、江戸川(直営)と臨海(委託)の関係のようになっている。
 近年の動きはこのように激しいが、沿線も港南を中心に急激な人口の増加もあり、着実に本数を増やしている系統も見受けられる。今後とも要注目の営業所だろう。

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