都営バス資料館

東16・×深夜14

[東16][深夜14]←[東15乙]

担当営業所

深川営業所

運行区間・運行回数

系統・枝番 起点、経由地、終点           備考 キロ程(往/復) 平日 土曜 休日
東16 東京駅八重洲口~月島駅~豊洲駅~有明1~東京ビッグサイト 8.600/8.820km 66 66 56 57 54 54
東16折返-1 東京駅八重洲口~住友ツインビル 1.650/1.660km 2 2
東16出入 東京駅八重洲口~月島駅~豊洲駅~深川車庫 5.350/5.570km 36 30 8 8 7 7
東16折返-3 東京駅八重洲口~月島駅~豊洲駅~有明1 7.170/7.390km 5 11 7 6 5 5
東16出入-2 東京駅八重洲口~月島駅~月島4~豊洲駅~深川車庫 5.830/6.390km 6 6 6 6 6 6


現在

年表

系統 年月日 営業所 距離 概要               
東16 H8.3.30 深川 7.600/7.340km 東15折返しを独立し延長、東京駅八重洲口~東京ビッグサイトが開通
東16 H12.4.1 深川 9.060/9.250km 東京駅八重洲口~東京テレポート駅に延長
東16 H13.8.1 深川 8.880/9.250km 新川2~中央大橋間を八重洲通り直進に変更
東16 H15.3.17 深川 10.510/10.510km ジャパン・エア・ガシズ(深川車庫)~東京ビッグサイト間を、東雲都橋・有明経由に
東16 H18.4.1 深川 10.510/10.730km 豊洲駅ターミナルの完成により、東京駅方面はターミナルを経由するよう変更
東16 H19.3.26 深川 8.600/8.820km 東京ビッグサイト~東京テレポート駅を短縮
深夜14 H29. 4. 1 深川 深川車庫~東京駅八重洲口の深夜バスが開通
深夜14 H29. 4. 1 深川 5.830/ 5.570km 東京駅八重洲口~月島駅~豊洲駅~深川車庫の深夜バスを開設(東16出入-3を設定)
深夜14 R 4. 4. 4 深川 *** 東京駅八重洲口~深川車庫の深夜バスを休止
東16折返 R 5. 4. 1 深川 *** 東京駅八重洲口~豊洲駅の設定廃止


 東京駅八重洲口から月島駅・豊洲駅を経由して東雲・有明方面を結ぶ。深川営業所の中でも幹線級の扱いとなっており、本数も多い。
 東京ビッグサイト行きが本線だが、需要に応じて様々な途中発着が運転されているほか、月島駅付近で経路を変える月島四丁目経由や深夜バスも運転されている。

路線概要

新装された東京駅八重洲口バスターミナルを出発すると、八重洲通りを東へと向かう。この八重洲通りは関東大震災の復興事業として計画・整備が行われた道路で、東京駅付近は道路中央に八重洲地下駐車場への出入口や通風口が立ち並ぶ。昔の地名の名残である通り三丁目停留所を過ぎ、昭和通りとの交差点の向こうに首都高速宝町ランプがある。東京駅発の高速バスの多くはここから首都高速に流入するほか、回送も頻繁に通るので高速バスと併走することも多い。八丁堀交差点までは片側3車線の道路だったが、ここから東側は片側2車線へとさらに車線が減る。
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亀島橋を渡ると新川エリアへ。東京ダイヤビルや住友ツインビルなどの高層オフィスビルがあり、[東16]も通勤輸送に活用されている。最近はマンションも増えている。
住友ツインビルへは[東16]の区間便が平日の朝夕のみ運行されており、区間便のみの独自経路があるので乗りつぶしには要注意である(後述)。
隅田川にかかる中央大橋を渡って大川端地区へ入る。新佃島周辺の石川島播磨重工の工場跡地一帯を東京都・住宅都市整備公団・三井不動産によって再開発したエリアで、「大川端リバーシティ21」と呼ばれる。商業施設や学校施設、8棟の高層マンションが建設されたが、特に平成11年に完成した三井不動産のセンチュリーパークタワー(54階建て)はタワーマンションの走りとも言われている。また、このリバーシティでは、建物と景色との調和を考慮し、高さやデザインはそれぞれ違えど、統一した外観設計が行われている。
なお、大川とは今の隅田川のことで、江戸時代から昭和40年まで隅田川は通称名であった。
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大川端地区を抜けると月島駅前。リバーシティの現代的な町並みと、昭和の下町的な町並みとのコントラストが対照的だ。
月島はもんじゃ焼きで有名だが、個人的には東京駅方面停留所斜め前にある「肉のたかさご」を忘れてはならないと思う。都営バス車輛にラッピング広告を出し、見る人を空腹へと誘ったあの店である。
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月島駅前の初見橋交差点を左折して陸橋に入り、新月島公園をショートカット。突き当りを左折して運河に架かる橋を渡ると豊洲地区へと進んでいく。石川島播磨重工業などの工場が移転・閉鎖、再開発によって新たなる街へと変貌を遂げた。とりわけ、平成19年に三井不動産が新たなる街づくりとして建設した、商業施設とタワーマンションを一体的に開発した「アーバンドックシティ」が完成すると、豊洲の知名度は一気に上昇した。その後もタワーマンションが次々と建ち、平成10年から30年の間で人口は6倍となり、この期間において江東区で最も人口が流入した地域となっている。
平日を中心に豊洲駅止まりが設定されており、そちらは本線とは離れたゆりかもめ下の[急行06](有明方面)の停留所で終点となる。
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豊洲駅からは[海01]と合流、しばらく並走する。晴海通りを直進し東雲橋を渡るとイオン東雲店が見えてくる。ここへの買い物客が都営バスを利用することもあるが、イオン東雲店も無料送迎バスを走らせており、そちらを利用する客も目立つ。左側にデザイナーズマンションと思わせるような建物がいくつも見えるが、この建物は都市基盤整備公団最後の大規模開発物件「東雲キャナルコートCODAN」である。[豊洲01]の項も参照。
東雲一丁目交差点を右折し有明方面へ。このエリアも、ここ10年ほどで開発が急速に進み、かえつ有明高校の進出や民間タワーマンションの建設が行われている。平成初期から変わらないのは有明コロシアムと有明テニスの森ぐらいだろうか。
有明テニスの森交差点を左折すると有明クリーンセンター前。国道357号線との交差点を抜けると長らく空き地が多い状況であったが、近年、武蔵野大学有明キャンパスやTOCビル、ホテルの進出で開発が進んでいる。フェリー埠頭入口交差点を曲がると間もなく終点の東京ビッグサイトである。

路線の歴史

 平成8年3月に東京駅八重洲口~豊洲駅・深川車庫を結んでいた[東15乙]が東京ビッグサイトの開場に合わせて延伸・独立した。それまでの歴史は[東15]の項を参照。
 東京駅八重洲口~東雲・有明地区を新たに通じた中央大橋・新月島公園経由で結び、地下鉄乗り換えよりも安価に行けるとあって集客した。
 開通当初は従来の住友ツインビル・豊洲駅・深川車庫折り返しが多く設定されており、ビッグサイトまで行くのは朝から夕方の一部便だった。平日は昼間1時間に2~3本、土休日はイベント需要でやや多めに設定されていた。
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 平成9年度からはリフト付き超低床車が、平成10年度からはCNGノンステップバスを含むノンステップバスが専属で運用するようになり、最新の車を入れるという意味ではこのときから深川の看板系統のような扱いだったのだろう。
 平成12年4月からは東京ビッグサイトからゆりかもめ沿いに東京テレポート駅まで全便延伸され、テレポート駅行きはビッグサイト構内に入らず、テレポート駅発はビッグサイト構内の乗り場に入って集客するという変則的な経路だった。
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 平成13年8月には[東12](東京駅八重洲口~晴海埠頭)の開業に合わせて住友ツインビル前後が折り返しを除いて八重洲通り直進に変更された。折返所の項も参照。[東12]に本数を譲って住友ツインビル返しの本数が削減された。
 平成15年3月には東雲橋交差点から先の経路が変更され、有明テニスの森・フェリー埠頭入口経由になった。やや大回りだが、有明側のほうが沿線施設の需要も見込めることや、イベント時の深川車庫~ビッグサイトの渋滞を避ける意味合いもあったのかもしれない。深川車庫は車庫発着便のみ停まるようになり、深川車庫前の路上停留所は使われなくなった。かつての[東18乙]→[東15丙]以来、十数年ぶりに有明一丁目地区と東京駅を結ぶ系統が復活した。
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 このときに各日とも運用が削減された。東京テレポート駅行きは存続し、一旦ビッグサイト構内に寄ってから往復するように変更されたが、1日数往復程度と激減した。平成19年3月に[都05丙](東京駅南口~東京テレポート駅)が開設されるのと引き替えに廃止となり、今の経路が完成した。
 この後しばらくは本数も変わらずに推移した。東京駅発は平日108回、休日45回と通勤需要にかなり偏っていたことが分かる。
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 平成22年春の改正から本数が増え始めた。特に平成24年の改正では平日は豊洲駅まで20回増と激増し、有明一丁目止まりも新設され夜間も深川車庫の先まで運転するようになった。沿線各地でのマンション建設で利用客が増えたこともあるのだろう。この後も深川車庫・ビッグサイト方面の本数はダイヤ改正のたびに増加し、住友ツインビル止まりはそちらに本数を回す目的で削減されていき、現在は平日4回にまで減っている。
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 平成27年には[東12]の廃止後の住民の声に応えて月島四丁目経由を僅かながら開設。さらに平成29年には深夜バスも誕生し、より便利になった。常に混雑している印象が強く、平成28年度は9,656人/日、営業係数82という優秀な営業成績で、乗車人員はそこまで多くないものの、黒字の絶対額では全系統のうち7位となっている。有明地区は今後もマンション等の開発で人口が増えると見込まれ、沿線を走る[海01][都05-2]ともども発展していきそうだ。

深夜バス[深夜14]

 平成29年より開業した[深夜14]は[東16]の深夜バスに相当するが、深夜バスならではの集客として、月島駅から先は月島四丁目を経由、東雲橋交差点→深川車庫は本線とは異なり東雲都橋・東雲小学校を経由と住宅地を回るようになっている。上りも運転しているが、こちらは東京駅まで早く車を戻す目的で[東16]の本線と同じショートカットする経路となっている。

住友ツインビル・東京ダイヤビル

 住友ツインビルの折り返し専用停留所は本線から離れた脇道にあり、かつては賑わった乗り場も平日朝夕に4回発着するのみとなっている。新川二丁目を左折し、東京ダイヤビルの脇を右折して住友ツインビルの停留所に着くのだが、かつてはこの区間に「東京ダイヤビル」停留所があった。昭和48年から平成2年にかけて5号館まで順次竣工したビル群が停留所の脇にそびえていたが、平成11年に休止のお知らせを出したまま、路線図からもいつしか消えてしまった。
 なお、平成25年頃より平日のみダイヤビル構内から無料送迎バスが茅場町駅発着で走り始めており、平成26年8月からは昼間のみ八重洲地下街入口・日本橋まで循環するようになっている。当初は江戸川が担当していたが、平成27年春から江東に移管された。

月島四丁目経由

 平成27年の春改編より設定された枝系統で、平成24年の[東12]の廃止以来東京駅八重洲口と月島・晴海地区の交通が不便という地元の声を受けて開業した。LEDは系統番号の部分が反転表示になっており、往復ともに同じ停留所名の「月島四丁目」が経由地表示に選ばれている。行先表示の書式も独特だが、フルカラーLEDには継がれていないのが残念なところ。全て深川車庫発着で、東京ビッグサイト・有明一丁目発着は存在しない。
 平成29年に開業した深夜バスも東京駅発はこの経路になっている。本線に比べて住宅街をより通るためだろう。

名前が変わり過ぎ

 深川車庫の北側にある深川車庫入口停留所。深川車庫発にちょうどいい便がなくても、ここまで数分歩けば有明方面からのバスに待たずに乗れることも多い。
 この停留所は名前が何回も変わった停留所としても有名で、昭和52年初頭に増設された際は深川車庫入口だったが、平成3年11月に東雲区民館に、平成11年3月に深川車庫入口に戻った。今度は平成13年6月に産業ガス会社の日本エア・リキードに改称された。平成15年1月には合併によりジャパン・エア・ガシズに改称されたものの、平成23年9月には移転に伴い三たび深川車庫入口に戻っている。
 なお、東雲都橋を経由しない東雲橋交差点から深川車庫直行便に関しては、深川車庫入口の停留所は車庫方面のみの片側設置となっている。

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