担当営業所
深川営業所
運行区間・運行回数
系統・枝番 | 起点、経由地、終点 | 備考 | キロ程(往/復) | 平日 | 土曜 | 休日 | |||
→ | ← | → | ← | → | ← | ||||
豊洲01 | 豊洲駅→第二公園→豊洲駅→キャナルコート3街区→豊洲駅 | 4.500km | 7 | ||||||
豊洲01折返-1 | キャナルコート3街区→豊洲駅 | 1.510km | 15 | ||||||
豊洲01折返-2 | 豊洲駅→第二公園→豊洲駅→キャナルコート4街区 | 3.500km | 2 | ||||||
豊洲01折返-3 | 豊洲駅→第二公園→豊洲駅→キャナルコート3街区 | 2.990km | 2 | ||||||
豊洲01折返-4 | 豊洲駅→キャナルコート3街区→豊洲駅 | 2.500km | 9 |
現在
年表
系統 | 年月日 | 営業所 | 距離 | 概要 |
AL02 | H12.12.12 | 深川 | 2.000km | 豊洲駅~豊洲1循環が開通。100円バス(アクセスライン) |
豊洲01 | H16. 4. 1 | 深川 | 豊洲駅~豊洲・東雲循環に延長、[豊洲01]とする | |
豊洲01折返-4 | R 5. 4. 1 | 深川 | 2.500km | 豊洲駅→キャナルコート→豊洲駅を設定 |
豊洲駅から豊洲一丁目・キャナルコートをそれぞれぐるっと回って折り返す。平日朝夕のみの運転で、路線の定義上では豊洲駅が起終点だが、豊洲駅ではそのまま乗り通しが可能。
路線概要
バスは豊洲駅のロータリー内から発車する。方向幕の時代は黄色地の表示が目立っていたが、LED表示になった現在では他の系統とさほど変わり栄えしない。
豊洲駅を出ると、晴海通り上の豊洲二丁目・IHIは通過となり、バスは右寄りの車線を走る。アクセスラインとして開設された(歴史の項参照)設定を継いでいるのだろう。
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IHIの先で晴海・門前仲町方面に道が分岐するが、バスはそのどちらでもなく真ん中の小道に入っていく。すぐに日本ユニシス前の停留所に停車する。他系統の同名停留所とは離れており、[豊洲01]専用となっている。次の豊洲一丁目、豊洲一丁目公園と短い間隔で停留所があり、この地区の団地やマンションからのアクセス改善で設けられたのが想像できるだろう。
豊洲一丁目公園の先で右折し、[門19]の経路に合流する。[門19]の豊洲一丁目には停まらず、左折して晴海通りに入った先のIHIには停車するのが面白い。
一周して豊洲駅に戻り、交差点手前に降車専用のポールが建つ。ちょうど有楽町線の1a出入口の目の前で、交差点で信号待ちせずに駅に行けるようにという配慮だろう。
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交差点の先に乗り場があり、今度は東雲方面に直進する。深川五中は通過し、最初に停まるのはイオン東雲店前にある東雲橋交差点となる。イオンが目的の乗客も多く、ここでの乗り降りはそれなりに多いようだ。その先を左折し、キャナルコート東雲の街区をぐるっと回る。
東雲キャナルコートは三菱製鋼の跡地を大規模に再開発して誕生したマンション街で、都市基盤整備公団(現・都市再生機構)によるデザイナーズマンション「東雲キャナルコートCODAN」が中央にそびえる。
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1街区から6街区までを6の建築家がそれぞれのエリアを担当して設計を行った結果、従来の公団団地のイメージを覆すしゃれたデザインの建物が出来上がった。バス停は3, 2, 4街区の前に設けられており、朝夕はダイヤ編成の都合で3街区や4街区止まりが目立っている。
4街区を抜け辰巳団地からの道路に合流し、東雲橋交差点に再度停車。ここから豊洲駅までは直行となる。
路線の歴史
平成12年12月の大江戸線改編時に誕生した「アクセスライン」第二弾、[AL02]豊洲駅~豊洲一丁目循環が[豊洲01]の元である。駅から近い住宅街までをピストン輸送し、100円と安く運賃を設定することで需要をつかむ取り組みを行っており、第一弾の[AL01]東大島駅~小松川循環に続いて設定された。
目的地の豊洲一丁目は昭和46年築の豊洲一丁目豊洲アパートなどがあって豊洲駅からは1km程度とやや離れており、歩くには微妙に遠いという距離だったので選ばれたのだろう。平日朝夕のみだが、朝から11時頃、15~20時と比較的運行時間帯は長く、朝は6分間隔、夕方は8~9分間隔だった。
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豊洲駅交差点の西側に降車専用の停留所が作られ、乗車は車線の反対側のためバスは急いで反対側の乗車停留所まで豊洲駅付近を一周して回送し、慌ただしく発車していくという感じだった。当初は豊洲駅降車後、すぐに駅の交差点を右折して豊洲埠頭入口のあたりでUターンしていたが、信号待ちなどのタイムロスが大きいためか、平成15年頃に交差点を直進し、深川五中の手前を左折し、左折繰り返して豊洲四丁目のバス停を過ぎて豊洲駅交差点を右折して乗車停留所に戻るようになった。
この系統用に都営バス初の西工ボディ・中型CNGノンステップとなるG代車が3輛登場し、専用塗装で専属運用にあたっていた。
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ただしこの形は長くは続かず、平成16年に豊洲駅から南側のキャナルコート東雲も回るようになり、一般系統化され[豊洲01]の系統番号となった。これを機に200円の一般運賃になり、後述の専用定期で100円運賃のレベルは維持されたものの、今までより高くなったのは否めない。方向幕は黄色地のままとなった。
豊洲駅→豊洲一丁目→豊洲駅→キャナルコート→豊洲駅という両側を循環して戻る形態になり、運転間隔はおおむね維持されたため、かなりの運用増となった。これまでの専用車は臨海支所に転出し、古参車中心に大型車が運用に入るようになった。
延伸区間は東雲キャナルコートの街開きに伴って新たに設定されたもので、東雲橋交差点には平成15年10月にイオン東雲ショッピングセンターがオープンし、そこへのアクセスとしても使われるようになった。
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これ以降は路線の形は基本的に変わっていないが、平成22年4月の改正から、一周運行ではなくキャナルコート発着の運用が増えていった(後述)。また本数がやや減少傾向にあり、特に豊洲一丁目側の乗客が少な目ということなのか、平成30年4月のダイヤ改正では東雲側のみ回る運用ができて、東雲側は本数を維持したものの豊洲一丁目側は朝でも15分間隔と使いづらいダイヤになってしまった。平成28年度は乗客数1,252人/日、営業係数は126とやや赤字が続いている。割安な専用定期もあるために採算を取るのがそもそも難しい系統だが、団地の中を走るのに土休日は運休というのも需要の一部しか拾っていない感もあり、今後はどうなるのか気になるところだ。
キャナルコート止まり
もともとは豊洲駅~豊洲駅の8の字で一周する運用を基本とし、入庫時のみキャナルコート4街区止まりの設定だったが、運用の効率化と折り返しの都合で変わっていった。
平成22年4月に運行拠点でもあった豊洲駅バスターーミナルが工事で狭くなるため、深川車庫に一旦回送するように運行形態を変え、朝ラッシュ時は半数が3街区→豊洲駅→豊洲一丁目→豊洲駅→3街区に、夕ラッシュ時も半数が3街区→豊洲駅→ユニシス→豊洲駅→4街区となり、深川車庫まで回送して折り返すようになった。夕方は街区内で降車できるよう、4街区まで運転して終点となっている。朝の始発便のみは3街区→豊洲駅→(回送)→3街区→豊洲駅→…と東雲側をピストンするようになった。豊洲駅バスターミナル改装終了後も、この運行形態は変わっていない。
平成30年のダイヤ改正では朝の運用が1減(5→4輛)となったが、 3街区→豊洲駅→(回送)→3街区のピストンの比率を増やすことで朝ラッシュ7分間隔を維持している。一方、夕方は運行形態を変えずに1減(4→3輛)としたため、運行間隔が8→12分に開いてしまった。.
循環の場合、行先表示は豊洲駅で豊洲一丁目・東雲方面でそれぞれ切り替わるが、キャナルコート止まりの場合は最初からこの表示になっている。
平成30年より「豊洲駅止まり」が強調された表示が別途作られた。側面の「回送」という表記はなかなか見られない表示ではないだろうか。なお、豊洲駅から豊洲一丁目方面に続く便もこの表示になっている。
一ヶ月だけの名前
平成19年3月末に[豊洲01]は豊洲一丁目→豊洲駅の間で経路変更を行い、IHI裏手の道路を通るようになった。晴海通りとは違う経路にすることで他系統と差別化しようとしたのだろう。その際に「豊洲三丁目」停留所が作られたが、5月1日付で「芝浦工業大学」に変更、最初の名前は僅か1ヶ月のみだった。
この経路も難があったのか、平成25年4月の改正で元の経路に戻り、芝浦工業大学の停留所は廃止されてしまった。しばらく停留所は残っていたもののガードレールも作り直され、バスベイの路面のペイントの跡がうっすら残るのみとなっている。
つなぎの車
当初の[AL02]の専用車は平成13年2月の納入で、この系統の開業は平成12年12月。それまではどうしていたかというと、千住・南千住で余剰になっていた三菱の中型車を3輛転入させ、専用装飾をつけて運行にあたっていた(2ページ前の写真参照)。深川では初の中型車の配置となったが、専用車の登場とともに3ヶ月で押し出され、各地に散って行った。
系統専用定期券
もともとが100円バスだったという出自ゆえか、この系統だけの専用定期が存在する。1か月+4日で4,000円と一般系統の通勤定期の半額未満で、[AL02]から発展的解消をとげた際に設定された。深川営業所または[豊洲01]運行時の車内のみでの発売となっており、それぞれ様式が異なる。