都営バス資料館

亀23

[亀23]

担当営業所

江戸川営業所

運行区間・運行回数

系統・枝番 起点、経由地、終点           備考 キロ程(往/復) 平日 土曜 休日
亀23 亀戸駅~北砂5団地~南砂町駅~江東高齢者医療センター(循環) 10.720km 23 21 21
亀23折返 亀戸駅~北砂5団地~南砂町駅 4.630km 12 11 5 4 5 4


現在

年表

系統 年月日 営業所 距離 概要               
亀23 H13.8.7 葛西 4.630km 亀戸駅~南砂町駅が開通
亀23 H14.5.30 葛西 5.230/5.490km 南砂町駅~江東高齢者医療センターを延長
亀23 H16.3.29 江東 *** 江東に移管
亀23 H26.4.1 江戸川 *** 江戸川に移管

路線概要

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 亀戸駅から明治通り・丸八通りを南下して、南砂町駅へ、さらにその先の江東高齢者医療センターまでを結ぶ系統である。方向幕は他系統との区別で灰色地になっている。朝夜は南砂町駅止まりで、江東高齢者医療センターまで足を伸ばすのはその間の時間帯の便のみとなっている。
[亀23]は江東区内を走る都営バスの既存路線のパーツを組み合わせたかのような路線となっているのが特徴だが、その特徴ゆえか、既存路線との誤乗車防止のため方向幕の地色は灰色となり、白抜き文字で表示されている。
亀戸駅を出発すると明治通りを南下し、京葉道路をまたぐと亀戸駅通りに停車し、五の橋・西大島駅へと進んで行く。この区間は[亀29](亀戸駅~なぎさNT)などと並走している。
西大島駅は方面別に停留所が分けられており、この系統は明治通りをそのまま南下する方面の停留所のほうには停まらず、北砂五丁目団地方面に同じく向かい東大島駅行きの[錦28]の乗り場に付ける。小名木川にかかる進開橋を渡るとアリオ前の交差点を左折し、大規模団地である北砂五丁目団地、北砂六丁目と止まっていく。工場の広大な跡地を利用して作られた公団団地で、青色のタイルを基調とした団地は、まるで周囲の森の中にそびえ立つ城のようでもある。
このあたりでは[錦28]の補完と、今までになかった亀戸駅へのダイレクトアクセスという使命を持っているのだろう。
大島駅まで来ると、今度は丸八通りへと右折して今度は[亀21](亀戸駅~東陽町駅)の経路で南下する。砂町銀座のもうひとつの入口に近い北砂七丁目を経て亀高橋。ここで[亀21]は清洲橋通りへと曲がって行き、今度は清洲橋通りから丸八通りへと進路を変えた[門21](門前仲町~東大島駅)と併走する。南砂六丁目の交差点手前では仙台堀川を橋で渡る。運河は今はなく、親水公園となっているが橋自体は残っている。大型の低床バスにとっては非常にきつい太鼓橋となっており、車高の低い車では路面に床がすることもあったそうだ。
南砂六丁目交差点を過ぎ南砂町駅までの区間については、[亀23]の単独経路となっていたが、[陽20](東陽町駅~東大島駅)の延伸によって[亀23]の完全な単独区間は存在しなくなった。南砂町駅ではバスターミナルに入り、朝夕はここで終点となるが、昼間の便はこの先にある江東高齢者医療センターまで運行する。
江東高齢者医療センターは正式名称を「順天堂大学医学部付属 順天堂東京江東高齢者医療センター」といい、高齢者に特化した利用サービスを提供するのが特徴である。最近では病院付近に商業施設(SUNAMO)やマンションが立ち並ぶようになり、今後の発展も期待できる路線である。

歴史

 平成13年8月に開通した新しい系統である。丸八通りの南砂地区への延伸、そして南砂町駅前広場の整備に合わせて開業した。かつての南砂町駅は出口を出ると、正面にある自転車置き場と公園、その向こうに見える低層の団地だけであり、駅前に車の通れるまともな道路がないという珍しい駅で、駅前にタクシーも入って来れないという具合だった。元々は駅の真上に洲崎川という川が流れており、その下に駅を作ったという経緯もあった。
 しかし、周辺道路の整備とともに立派な駅前広場が作られ、平成13年夏に東側出口に駅前広場が整備されたのを機に、本系統が開通した。当初は葛西営業所の所管でおおむね30分間隔であった。このとき[両28](両国駅・亀戸駅~葛西橋)の本数が20往復以上削られたが、ある意味[両28]の補完にもなっているため、致し方なしというところだろうか。
 平成14年6月には、高齢者に対する高度専門医療を実施する「江東高齢者医療センター」が新砂地区に完成したことに伴い、日中の便が延長され、増便もなされた。朝夕は通勤客を満載、そして昼は病院輸送と、新しい系統ながら様々な面を持っている。
 平成16年春には葛西営業所の江戸川営業所への転換により江東に移管された。葛西が持っていたのが不思議なくらいだが、当時の葛西は境川分車庫が配下にあり、歴史的な事情から江東区東部の輸送もある程度受け持っていたこともあるのだろう。
 この時点ではダイヤは従来通りだったが、平成17年12月の改正で平日ダイヤが大きく変わった。総本数は微増したものの、昼は1時間に1本と半減、代わりに朝夕の本数が倍以上になり、通勤需要によりシフトしている。土休日は変わらず2本/時となっている。さらに平成20年には医療センター向かいにショッピングセンター「SUNAMO」がオープンし、[亀23]はアクセス路線にもなった。南北連絡はバス頼みのため、[亀23]もさらに発展する可能性も秘めているものの、現状は本数が安定している。さて、この先はどうなるだろうか。
 朝夕は通勤需要の望める亀戸駅~南砂町駅で折り返し運転しており、江東高齢者医療センターに延伸された当初は、医療センター行きは亀戸駅発8:38(平日ダイヤ)からであった。これだと医療センター到着は9時過ぎで、病院の診療開始時刻には少し過ぎていた。1本前の南砂町駅止まりを延伸してほしいという要望が多かったようで、平成16年3月の江東移管時に亀戸駅8:03発から医療センター行きとなった。現在のダイヤではさらに早まって亀戸駅7:42発からとなっており、病院輸送だけではなく、新砂地区の通勤需要にも応えていることが分かる。といっても夕方は17:58発が最後で、それ以降は全て南砂町駅止まりになり、帰りは歩くということになるのが少々残念なところ。平成26年からは再び川を渡って所管が江戸川となった。

英語の勉強

 江東高齢者医療センターの延伸地、行先表示に現れた見慣れないローマ字表記は「KOTO GERIATRIC MEDICAL CENTER」となっていた。"geriatric"は「老人病の~」という意味で、geriatrician…老人病学者、geriatrics…老人病学という派生語もある。 
 しかしながら、停留所のローマ字は「Koto- koreisha-iryo-center」となっているものもある。停留所名をどうローマ字に表すかは、日本語の音優先と意味合い優先、どちらも正解ではあるのだが、統一感がないのは都営バスらしい。
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