都営バス資料館

新小29・×新小30・×新小27

[新小29][新小30]←(合体[新小27]←[77])[新小29]→一部[臨海28]

担当営業所

臨海支所

運行区間

系統 区間 距離 備考
新小29甲 葛西駅~一之江駅~松江~新小岩駅北口~東新小岩4 9.938km
葛西駅←一之江駅
松江→新小岩駅北口→東新小岩4
葛西駅←一之江駅←松江←新小岩駅北口
新小29-2 東京臨海病院~葛西駅~一之江駅~松江~新小岩駅北口~東新小岩4

年表

系統 年月日 営業所 距離 概要
77 S38年度 江戸川 14.714km 春江町終点~東小松川1~亀戸駅通り/大島第三小(現大島駅)~新大橋~茅場町~東京駅北口が開通
77 S39.12.15 江戸川 7.528km 春江町終点~松江~菅原橋~本一色~新小岩駅北口に変更短縮
77 S40.6.15 江戸川 8.578km 新小岩駅北口~上小松町(現東新小岩3)を延長
77 S42.6.10 江戸川 8.788km 東新小岩4~東新小岩3を延長
77 S46.3.7 今井 8.308km 今井支所に移管
新小29 S50.12.7 今井 10.370km 葛西駅~一之江3(現一之江駅)~一之江橋西詰~同潤会~東新小岩4が開通
新小27 S58.2.1 今井 8.358km 東新小岩4の操車所変更による経路変更
新小29 S58.2.1 今井 10.420km 同上
新小29 S59.11.13 今井 10.350km 葛西駅ターミナルの変更による一部経路変更
新小27 S62.5.5 臨海 8.358km 今井支所・江戸川営業所を臨海営業所へ新設統合、臨海へ移管
新小29 S62.5.5 臨海 10.350km 同上
(出入) S62.5.5 臨海 7.860km 臨海車庫~一之江橋西詰を開設
新小29乙1 S63.12.1 臨海 5.800km 京葉線新木場延長により出入を格上げ一之江駅~葛西臨海公園駅を開設
新小29丙 S63.12.1 臨海 3.150km 同上、葛西臨海公園駅~南葛西6~コーシャハイム南葛西を開設
新小29甲 H2.3.31 臨海 9.938km 新小27と統合、一之江駅~同潤会を一之江橋西詰から松江経由に変更
新小29折 H2.3.31 臨海 8.358km 新小27は新小29折として春江町終点~松江~東新小岩4とする
新小29丙 H3.11.29 臨海 2.300/2.380km 南葛西第三小経由に変更、南葛西6(なぎさニュータウン)を非経由とする
新小29乙1 H4.4.1 臨海 7.810km 一之江橋西詰~一之江駅を延長
新小29 H6.3.31 臨海 *** 系統を整理、新小29乙1を臨海28乙に、新小29丙を臨海28丙とする
新小29乙2 H6.3.31 臨海 8.358km 春江町終点の折返系統を新たに新小29乙とする
新小29出入2 H13.9.3 臨海 一之江駅~東小松川車庫を開設
新小30 H14.4.1 臨海 12.958km 東京臨海病院~葛西駅~東新小岩4が開通
新小29 H16.3.29 江戸川 *** 江戸川に移管
新小30 H16.3.29 江戸川 12.958km 江戸川に移管
新小29折 H23.3.28 江戸川 *** 朝のみ運行の新小岩駅北口発着を廃止、東新小岩四丁目発着の本線に統一
新小29出入2 H25.4.1 江戸川 *** 一之江駅~東小松川車庫の系統番号を臨海28出入に変更
新小29乙2 H25.4.1 臨海 *** 東新小岩4~春江町終点を廃止
新小29 H25.4.1 臨海 *** 臨海に移管。はとバスに運行を委託
新小29-2 H25.4.1 臨海 *** 新小30の系統番号を新小29-2に変更

路線概要

 東新小岩四丁目から葛西駅まで江戸川区・葛飾区を南北に結ぶ。似たような区間を結ぶ[新小22](江戸川区の巻を参照)と異なり、菅原橋から同潤会エリアや一之江駅~葛西駅が環七直進なところが異なる。また、昼間の一部便は東京臨海病院まで足を伸ばす[新小29-2]として運転されている。
蔵前橋通り上の東新小岩四丁目停留所を出発したバスはまず西へと向かう。たつみ橋交差点を平和橋通りへと左折して新小岩駅北口に到着。歩くには遠いとのか、駅までも意外と利用者が多い。
総武線のガードを抜けた先、バスが四方八方に行き交う新小岩駅前の交差点を左折する。ここから大型車はすれ違うのがやっとという狭い道だが、京成[新小71]も含め頻繁にバスが行き違う。下小松橋からは鹿骨街道を進み、菅原橋交差点に達する。この菅原橋交差点は複雑な交差点で、細い道路まで入れれば一つの信号で11差路。日本で一番道路が交わる交差点である。このうちバスが通る道路は5方向で、[新小29]は右約60度の方向、同潤会通りに折れる。それぞれ交差点の手前に「菅原橋」の停留所が設置されているが、交差点から結構離れており、反対方向の停留所を探すな
らむしろ交差点に背を向けて次のバス停を探す方が楽かもしれない。
ここからは同潤会通りを松江まで南下する。同潤会と言えば渋谷区表参道の同潤会アパートが有名だが、ここでは一戸建てのいわゆる普通住宅が整備された。今でも僅かながら当時の建物が残っている。
松江で今井街道に合流する。[新小29]の停留所は今井街道上ではなく、同潤会通り側にあるため注意が必要だ。しばらく今井街道を走り一之江駅手前で環七へ右折して一之江駅の環七口側に到着する。ここからは環七を南下し葛西駅へと向かう。この区間については[臨海28]も参照。
[新小29]としては葛西駅前で終点だが、[新小29-2]はさらに東京臨海病院まで運行する。昼間のみの運転で数は少ない。東葛西七丁目交差点を右折して清砂大橋通りを西へと向かう。中葛西五丁目停留所を過ぎ、西葛西六丁目交差点を葛西中央通りへと左折する。
中左近橋を渡り交差点を右折し、臨海町二丁目アパートを左手に、新左近川親水公園を右側に見ながらしばらく進むと、東京臨海病院の正門近くで終点に到着となる。始発停留所は400mほど離れた
病院の脇道裏手にひっそりと建っている。知らなければとても気づかない立地で、発車する本数の割には上屋完備とちゃんとした造りだ。病院正門から葛西水再生センター前の道路を通って折り返せるようになっているが、[新小30]時代から出入庫を活用して作っただけあり、原則臨海病院着は車庫へ入庫、臨海病院発は車庫から出庫となっており、そのまま折り返す設定はないようだ。
この区間は京成バスも葛西駅~東京臨海病院の直行便「りんかいシャトル」を平日・土曜に運行しており、病院構内まで乗り入れるのが特徴だが、平成28年から瑞江駅~一之江駅~東京臨海病院に延伸したのと引き換えに8往復に激減してしまった。
[新小29-2]は臨海病院へのアクセスを兼ねた江戸川区内を縦断する路線。実際に乗車するといろいろな役割が見えてくるだろう。

歴史

春江町と都心方面を結ぶべく昭和38年度に開設された[77](春江町終点~亀戸駅通り・大島第三小学校~東京駅北口)が始まりである。
[36](浦安橋東詰~東京駅北口→[錦28]、江戸川の巻参照)と同様に今井街道から小松川橋を渡り、京葉道路から亀戸九丁目(番所橋通り)もしくは亀戸駅通り(明治通り)を通り、新大橋通りから住吉・森下・浜町中ノ橋を経由して東京駅北口までという長丁場の系統だった。瑞江(現一之江駅)から分岐して京成エリアに微妙に入る春江町終点までが新しい区間となった。
 ただしこの形で走った期間は短く、昭和39年12月には都心側を大胆に切り捨てて新小岩駅北口発着に変更され、手近な総武線の駅を結ぶようになる。このときに松江から同潤会・菅原橋・下小松橋を経由して新小岩駅に出るようになった。菅原橋~新小岩駅は京成の鹿骨・篠崎方面の路線と並走する形となったが、1年ほど前に[25](新小岩駅~菅原橋~松江~平井駅~上野広小路)がこの区間にバスを通しており、[77]が初というわけではない。
 昭和40年6月には上小松町(現・東新小岩三丁目)まで、昭和42年6月には東新小岩四丁目まで段階的に延伸した。新小岩駅のターミナルが手狭なこともあったのだろう。終点の東新小岩四丁目の操車所は終点の章も参照。昭和40年現在では43往復程度と本数は少ないが、混雑率は高かった。上小松町~松江で並走する[25]は70往復程度あり、こちらのほうが幹線だったが、昭和46年3月に[25]が廃止されて[77]に集約された。
 昭和50年12月には、新系統番号になった[新小27]の兄弟[新小29]が開通する。現在とは異なり、東新小岩四丁目~同潤会まで進んだ後、同潤会を左折して一之江橋西詰に、そこから環七に入って一之江三丁目(現・一之江駅)を経由し葛西駅を終点とした。
 
環七沿いはまだ宅地化も途上であり、 [新小27]の本数のほうが多くなっていた。昭和57年頃にはラッシュ時に葛西駅~一之江橋西詰の区間便も設定されたが、昭和61年現在では[新小27]が77.5往復、[新小29]が37往復と倍の差があり、それ以外に[新小29]の一之江橋西詰が17往復となっていた。
 路線の姿が大きく変わったのは、昭和61年の都営新宿線船堀~篠崎開業である。春江町近辺が瑞江駅の駅勢圏となり、同時に京成バス[小76](小岩駅~名主屋敷~一之江駅~葛西駅)も開通、春江町終点~一之江駅の間で並行するようになった。[新小29]本線が42往復、一之江駅・一之江橋西詰折返しが24往復と増発される一方、[新小27]は70往復程度あったものの乗客流出が続き、不採算化が加速した。
 昭和62年1月の[新小20]の開業で一之江駅以北の環七区間で重複するようになったこともあってか、平成2年3月に[新小27][新小29]を統合再編し、[新小29]の系統番号を残し、経路は松江経由に統一して東新小岩四丁目~松江~一之江駅~春江町終点・葛西駅となった。このときに春江町発着は朝夕中心に本数が激減し、一之江駅折り返しが目立つようになったが、利用者からの声を受けて12月に再度改正して春江町発着を増やした。新小岩方面から春江町は20往復程度、葛西駅へは55往復程度となった。系統番号も本数から見ても、葛西駅~東新小岩四丁目が名実ともに本線になったと言える。朝の渋滞対策で新小岩駅北口発着が誕生したのもこのときである([新小20]の項参照)。
 当初の所管は[新小27][新小29]とも今井であったが、昭和62年5月に今井の閉所により臨海に移管された。臨海の開所により様々な系統の出入庫として臨海車庫~葛西駅・一之江駅が設定されたが、この系統番号は[新小29]名義で設定された。環七経由の系統番号を流用したということだろうか。
さらに、昭和63年12月の京葉線葛西臨海公園駅開業で既存の葛西駅~一之江橋西詰が葛西臨海公園駅まで延伸され、[新小29]名義の系統は一大勢力となっていった。葛西駅を通らない葛西臨海公園駅~なぎさニュータウンにまで[新小29丙]と名付けた程である([葛西21]→江戸川の巻も参照)。
一時は葛西駅発着の大半の系統が臨海所管だったこともあり、平成4年頃だと臨海車庫~一之江駅は50往復、臨海車庫~葛西駅に至っては125往復程度も運行されていた。一方、葛西臨海公園駅発着は一之江橋西詰が朝夕20往復程度、一之江駅が30往復程度で、レジャー需要なのか休日の昼間のほうが多かった。
 これではさすがに分かりにくいと言うことか、平成6年3月に新小岩に行かない系統を中心に[臨海28]として分離された。分離直後の[新小29]の平成6年度は7,463人/日の乗客数で、一之江駅開業前の[新小27+29]の9,145人/日と比べても大きくは減っていない。この再編から、葛西駅が[新小29甲]、春江町終点が[新小29乙]を名乗るようになった。
 その後は微妙に本数を減らしながらも変わらずに走り続けたが、収支は厳しめだったようだ。平成16年度のはとバス臨海委託時には移管対象とならず直営江戸川に残ったものの、古参か中型ロングという車種構成になり、平成18年度からはほぼ中型ロングに統一された。平成19年度からは[西葛01](西葛西駅~北葛西五丁目循環、江戸川の巻参照)廃止により中型車も走るようになっていた。
 平成14年には枝系統で[新小30](東新小岩四丁目~東京臨海病院)が開業した。病院アクセスのため日中中心の運行で、葛西駅までは[新小29]とは完全に並行していた。
 この辺りから20往復程度を維持していた春江町発着がさらに減少した。独自区間の乗客も少なく、一之江駅の乗り場が葛西駅からの方面と別で分かりづらい要因でもあったのだろう。平成23年改正で10回に、そして平成25年春に全廃された。ほぼ全便が葛西駅発着になり、新小岩駅側は若干減便となったものの、葛西駅側は本数が増えてダイヤの穴もなくなり、便利になったと言える。
 それでも収支は厳しめなのか、平成25年度からはとバス委託(臨海移管)となっている。この時より[新小30]は [新小29-2]に改められ、同経路であることを認識しやすくなっている。平成27年度の乗客数は5,017人/日、営業係数は117と委託系統の中では上位に来る。相変わらず配車は中型ロングが多くなっているが、数を減らしていく中、今後は大型車もまた入るようになるのだろう。

もうひとつの新小29出入

 上で述べた[新小29出入]以外にも[新小29]を名乗る枝線が存在した。平成13年に開通した一之江駅~東小松川車庫がそれで、試験運行だけで平成12年に廃止された[船31](小岩駅~船堀駅)の新大橋通り上の休止停留所を活用して開通した。
 平日のみ4往復で車内路線図・Webの時刻表にも載らないというマイナー度、方向幕は往復兼用という適当な状態で、平成16年の江戸川移管後は方向幕表示も前面には[新小29]、側面は系統番号なしという適当な状態だったが、平成25年度の[新小29]の臨海移管に伴い、直営のまま残ったこの路線は[臨海28]に番号を変えた。江戸川の[臨海28]の巻も参照。
なお、東新小岩四丁目発の終車は一之江駅止まりとなっているが、一之江駅到着後に[臨海28]臨海車庫に化ける。葛西駅まで[新小29]で運行しない理由は謎だ。

新小岩の「逆ループ」

 [新小20]で記した平日朝ラッシュ時の新小岩駅北口発着は、平成2年3月の再編を機に[新小29]でも平日・土曜朝は同じように変更された。
 これにより、東新小岩四丁目から新小岩駅方面のバスがなくなってしまうので、補完で東新小岩四丁目→新小岩駅北口が僅かに設定された。新小岩駅北口に着くと回送となり、小松橋経由で東新小岩四丁目まで回送されてまた新小岩駅北口行きになる。朝の葛西方面とは逆回りなため、内部では「逆ループ」と呼ばれていた。渋滞の真っ只中を走るため、東新小岩四丁目→新小岩駅北口まで所定で20分程度と歩いた方が早いくらいの設定だった。
蔵前橋通りのたつみ橋立体交差が開通したのは平成19年10月のことである。拡幅を伴わず2車線幅の陸橋を工事契約から1年で実現し、朝の渋滞緩和に大きく貢献した。これにより、平成23年4月の改正でこの設定は消えた。今では朝でも東新小岩四丁目→新小岩駅北口の所定は7分となっている。

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