都営バス資料館

青梅支所

車庫の概要

 青梅支所は、青梅の市街地の外れにあり、青梅市内を縦横に走る様々な路線に加え、有名な東京都内最長路線[梅70]も所管している。他の車庫とは異なり、中乗り前降りの区間制運賃となっているところや、かつて存在した方向幕が全部黒色地だったのも青梅だけの特徴であった。主なターミナルとしては、青梅駅・河辺駅の2駅がある。なお、道路の都合上、唯一埼玉県内を走る区間を持つことも特徴となっている。また、青梅の運行拠点としては東大和市にも大和操車所があり、[梅70]を中心とした運行を一部受け持っている。

所管系統(H30.4現在)

系統番号 枝番 起点、経由地、終点 備考 キロ程(往) キロ程(復)
梅01 青梅駅→畑中3→吉野→御嶽駅→玉堂美術館→吉野→畑中3→青梅駅 土休のみ 19.000
梅70 青梅車庫~三ツ木~大和操車所~東大和市駅~新小平駅~花小金井駅北口 28.210 28.210
甲-1 青梅車庫~三ツ木~箱根ヶ崎駅~大和操車所~東大和市駅~新小平駅~花小金井駅北口 平土のみ 29.010 29.010
折返-2 青梅車庫~三ツ木~大和操車所~東大和市駅 20.100
甲折返-1 青梅車庫←三ツ木←大和操車所 18.060
甲折返-2 大和操車所~東大和市駅~新小平駅~昭和病院~花小金井駅北口 10.150 10.150
青梅車庫~三ツ木~大和操車所~東大和市駅~新小平駅~小平駅 25.430 25.430
乙折返 大和操車所→東大和市駅→新小平駅→小平駅 7.370 7.370
梅74 裏宿町~柳川~岩井堂~成木市民センター~柳川~裏宿町 26.560 26.560
甲折返-1 裏宿町~柳川~岩井堂~成木市民センター~柳川~青梅車庫 25.990 25.990
甲折返-2 裏宿町~柳川~成木市民センター~岩井堂~柳川~青梅車庫 25.990 25.990
甲折返-3 裏宿町~柳川~岩井堂~成木市民センター~柳川~青梅駅 25.190
甲折返-4 裏宿町→柳川→成木市民センター→岩井堂→柳川→青梅駅 25.190 25.190
甲折返-5 岩井堂~柳川~裏宿町 11.860 11.860
甲折返-6 柳川→岩井堂→成木市民センター→柳川→青梅車庫 18.870
甲折返-8 青梅駅→柳川→岩井堂→成木市民センター→柳川→河辺駅北口 23.530
甲折返-9 青梅駅~柳川~成木市民センター~岩井堂~柳川~河辺駅北口 23.530 23.530
甲折返-10 岩井堂→柳川→青梅駅 10.490
甲折返-11 青梅車庫~柳川~岩井堂~成木市民センター~柳川~青梅車庫 25.420 25.420
甲折返-12 青梅車庫~柳川~岩井堂~成木市民センター~柳川~青梅駅 24.620 24.620
甲折返-13 青梅駅~柳川~岩井堂~成木市民センター~柳川~青梅車庫 24.620
河辺駅北口~柳川~岩井堂~成木市民センター~柳川~河辺駅北口 23.240 23.240
丙-1 河辺駅北口~柳川~岩井堂~成木市民センター~柳川~裏宿町 24.900 24.900
丙-2 河辺駅北口~柳川~成木市民センター~岩井堂~柳川~裏宿町 24.900
丙折返 河辺駅北口~柳川~岩井堂~成木市民センター~柳川~青梅車庫 24.330
折返 東青梅駅~柳川~成木2自治会館 ほたるを見る夕べ開催時 8.800 8.800
梅76 甲-1 裏宿町~柳川~成木市民センター~上成木 15.420 15.420
甲-2 裏宿町~柳川~北小曾木~成木市民センター~上成木 18.220 18.220
甲折返-1 青梅駅~柳川~成木市民センター~上成木 14.050
甲折返-2 青梅駅~柳川~北小曾木~成木市民センター~上成木 16.850 16.850
甲折返-3 青梅車庫~柳川~成木市民センター~上成木 17.650 17.650
甲折返-4 青梅車庫~柳川~北小曾木~成木市民センター~上成木 14.850
甲折返 柳川→成木市民センター→上成木 8.300
青梅駅~畑中3~吉野梅林~吉野 6.400 6.400
梅77 裏宿町~東青梅~吹上~JA西東京~河辺駅北口 7.330 7.330
甲折返-1 青梅車庫~東青梅~吹上~JA西東京~河辺駅北口 6.760 6.760
甲折返-2 青梅駅~東青梅~吹上~JA西東京~河辺駅北口 5.960 5.960
甲折返-3 裏宿町~青梅駅 1.370 1.370
甲折返-4 青梅車庫~青梅駅 0.800 0.800
甲折返-5 河辺駅北口→東青梅3→城前橋→吹上→JA西東京→河辺駅北口 午前のみ 6.000
甲折返-5 河辺駅北口←東青梅3←山城橋←吹上←JA西東京←河辺駅北口 午後のみ 5.790
青梅駅~駒木町~万年橋~青梅駅 4.190 4.190
東青梅駅~千ヶ瀬4~駒木町~万年橋~青梅駅 昼のみ 5.050 5.050
青梅駅~東青梅駅~河辺駅南口 3.330 3.330

基本データ

住所 青 梅…青梅市森下町554番地
開設期間 青 梅…昭和24年8月7日~
交通機関 青 梅…バス:青梅車庫前 鉄道:
基本配置 旧基本車種:日野、旧合成音声機:クラリオン、旧次停留所機:クラリオン

沿革

年月日 できごと
S24. 8. 7 堀ノ内営業所青梅支所が開所
S35. 2. 1 大和操車所を開設
H12.12.12 早稲田営業所管轄となる
H21. 4. 1 小滝橋営業所杉並支所に親営業所を変更。青梅支所は早稲田営業所の管轄のまま

歴代所管一覧

年月日 所管開始時の区間 所管開始 所管終了 備考
301→梅70 青梅~荻窪駅 S24. 8. 7 運転中
303→梅74 青梅~成木村役場 S26. 9.23 運転中
梅76 上成木~吉野 S50. 4. 7 運転中
梅77 青梅~河辺駅北口 S50. 8. 1 運転中
梅01 青梅駅~玉堂美術館 H 2. 7.22 運転中
梅78 成木小学校~蜆沢 H 8. 4. 4 H22. 3.31 廃止

車庫の歴史

 青梅は立地も担当路線も他とは異なり、独自の地位を築いている。成り立ちも特異である。多摩地域の振興政策によって都区内と青梅を結ぶ長距離路線が開通し、昭和24年に開設された。各バス会社のエリアを貫通して、一本の路線として運行したところに意義があるのだろう。青梅駅から旧青梅街道を1km弱下り、市街地のはずれ、旧街道が少しカーブするところに車庫がある。隣接する熊野神社の鳥居が風景のアクセントになっている。
 当時の担当系統は[301](荻窪駅~青梅)ただ一つだけであった。営業所の文字は「W」が割り当てられたが、西多摩に行くことから、Westの頭文字と引っ掛けたのだろうか。これ以降も支所格の車庫はXYZとアルファベットの後ろの文字を使うようになった。開設時は敷地も畑に砂利を入れた程度で雨が降ればすぐ泥沼と化し、車輌も木炭車での運行であったために1日無故障で運行するのは難しかったようで、苦労が偲ばれる。

▲東京都地図地名総覧(人文社、昭47)
 また、昭和26年には[303](青梅~成木村役場(現成木市民センター))が開通している。その後20年ほどはこの2系統のみを所管していたが、青梅市中心部は宅地化が進んだ一方、周辺部は過疎化やモータリゼーションもあってバス離れが進み、昭和40年代後半から西武バス・西東京バスの路線整理が始まった。昭和50年4月には西武バスの吉野・上成木に向かう便も廃止されることになり、都営バスが[梅70]のワンマン化によって得た余力で代替運行することになった。これが今の[梅76]である。数ヶ月後には[梅77](青梅駅~河辺駅北口)も代替路線として運行を開始した。
 しかし、都営バスに移管しても赤字には変わりなかったこともあり、路線存続を目的として、昭和59年から関係市町村からの補助を受け始めた。このときに[梅70]の田無~荻窪~阿佐ヶ谷の区間が廃止され、かろうじて23区部の路線と繋がっていた青梅支所の路線網は孤立することになった。
 それと引き換えに所属車輛の冷房化や山間部のフリー乗降などの改善も進められた。運賃支払いはワンマン化以降も申告制前払いだったが、同時期に整理券方式の中乗り後払いに改められ、車輛も青梅ならではのいろいろな特徴を持つようになった。詳しくは、後のコラムの車輛の青梅仕様の項を参照のこと。

▲国土情報ウェブマッピングシステム(国土地理院、平元)
 青梅市内は路線拡充が進み、平成2年には観光路線の [梅01](青梅駅~玉堂美術館)が開通し、平成8年~22年の間は小学校のスクールバスとして[梅78](蜆沢~成木小学校)が運行されるなど、昔に比べると所属車輛数も増加している。ただし、自治体の補助で成り立っている車庫でもあり、近年のコミュニティバスの各地での増加を受けて、今後の公共交通のあり方については沿線自治体では議論が起こっているところもあるようだ。民営各社の肩代わりはまだあるのか、それとも都営以外の事業者が現れるのか……今後とも注目と言える。
 これ以外の青梅の特徴といえば、都区内の全線で採用されているバスロケーションシステムが存在しないことだ。バスがどこにいるかが分かる優れ物なのだが、23区内のようなバスロケ用無線の設備がなかった。遅れがちな長大路線には効果覿面と言えるシステムだが、交通局経営計画「ステップアップ2010」にて、平成24年度にサービス開始の予定であることが公表され、現在は23区内と変わらぬシステムを提供している。
 現在は各線とも公共負担を前提とした路線の維持が行われているが、近年は沿線自治体の時勢の変化もあり、少しずつ路線に変化も起こっている。平成26年からは成木方面の[梅74][梅76]が削減され、特に[梅76]は昼間の運行がほとんどなくなった。著しい赤字系統ということもあるが、青梅市では平成23年より青梅市公共交通協議会を立ち上げ、今のようなバスサービスを変えることも含めて今後の公共交通をどうするかの議論を行っている。また、[梅70]は西東京市の離脱により平成27年4月からは花小金井駅北口発着に短縮となった。今後とも都営バスが維持されるのか気になるところだ。

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