都営バス資料館

東20

[東20]

担当営業所

臨海支所

運行区間

[rosen rosen="t20"]

年表

系統 年月日 営業所 距離 概要
東20 H13.7.20 江東 8.050km 東京駅北口~東京都現代美術館~錦糸町駅が開通
東20 H17.4.1 臨海 8.050/8.150km 臨海に移管、はとバスに運行を委託
東20折 H17.4.1 臨海 *** 東京駅北口~東京都現代美術館を廃止、門前仲町~錦糸町駅を開設
東20 H28. 4. 1 臨海 住吉一丁目→錦糸町駅を江東橋経由に変更

路線概要


 東京駅北口から永代通り・三ツ目通り経由で錦糸町駅を結ぶ。東京都現代美術館を経由するのが特徴となっている。同区間を門前仲町・東陽町駅経由で結ぶ幹線[東22]は江東の巻を参照。
東京駅丸の内北口から錦糸町駅までを結ぶ路線は3路線、[東22]と[S-1]、そしてこの[東20]だ。[S-1]は南千住、[東22]は江東の巻を参照。
東京都現代美術館のアクセス改善を目的として作られた系統であり、運行開始当初は東京都現代美術館のラッピング広告として、村上隆氏の「kaikai kiki」が描かれたラッピング車両を優先的に充当していたのも懐かしい。
さて、東京駅の赤煉瓦駅舎を背にするようにバスは発車し、交差点を右折して、永代通りを東へと進んでいく。木場駅前まで[東22]と経路が一緒だが、互いの運行間隔は調整されておらず、ときには続行運転のようになってしまうのが残念だ。
木場駅前の交差点を左折し、バスは三ツ目通り上の停留所に停車する。木場公園が右手に見えてくると、左手には鉄道車両が見えてくる。これはJR東日本で使われていた「夢空間」という3両編成の特別車輌のうちの1輌で、車番はオロネ25 901。現在はフレンチレストラン「A ta gueule -ORIENT EXPRESS -(ア
タゴール)」として使われており、店のオーナーシェフは日本人で唯一オリエント急行でのシェフを務めた曽村譲司氏。以前は恵比寿に店舗を構えていたが、この「夢空間」の客車を手に入れ、店舗の一部として客車を置ける場所を探してここにたどり着いたという。
店舗のコンセプトは、列車に隣接した駅舎をイメージしており、客車はラウンジスペースとして活用されている。また平日に限り1組限定ながら、客車内にて本格的なフレンチ料理を手軽な価格で味わえる。
葛西橋通りとの交差点を過ぎ、右手に見えてくる建物が都立現代美術館(MOT)である。東京駅方面は全便が美術館構内エントランス近くに設けられた停留所に乗り入れており、美術館アクセス系統として新設された面影を残す。
現代美術館を過ぎ、菊川駅前で新大橋通りへ右折し東へ進むが、錦糸町方面は手前の住吉一丁目交差点を左折して大門通りを北上し、江東橋から錦糸町駅前に向かう。東京駅方向は[錦11][錦13]と同じく住吉駅前経由である。

歴史

 平成7年に開館した東京都現代美術館(MOT, Museum of Contemporary Art Tokyo)。都立木場公園の一角にあり、日本初の本格的現代美術館である。現代美術の大規模な作品も展示できる天井高の高い大きな展示空間が特徴で、野外にも様々な現代美術が展示されている。メインからサブカルチャーまで面白い企画展示を行う美術館だが、泣き所はアクセスの弱さだった。東西線木場駅・新宿線菊川駅どちらからも徒
歩10分以上かかり、都営バスも[業10](新橋~業平橋駅:当時、深川の巻参照)も目の前は通るものの、JRとの連絡は今一つ。企画展の際に運転される送迎バスはあったが、限られていた。
 こうした状況を改善すべく、平成13年に設定されたのが[東20]である。ターミナル駅と美術館を直結する一方、各停とすることで、三ツ目通り沿いと両駅とのアクセスや[東22]の補完も担える設定となった。同じく東京駅と錦糸町駅を結ぶ[東22]と区別する目的で、方向幕は都営バス初の紫色地となり、各停留所の案内板も系統部分が紫色地で設置された。
 当初のダイヤは20分等間隔で9時台から17時台までの運行だが、開館時間が延長となる金曜・土曜は21時台まで運行というきめ細かいサービスが売りであり、東京駅北口~東京都現代美術館の折返も設定され東京側の本数が多かった。平成14年1月のダイヤ改正で夜の運行が全ての曜日に拡大し、使いやすくなった。
平成17年度のはとバス委託(臨海移管)によりダイヤ構成が大きく変わった。東京駅北口~現代美術館の折返が廃止され、代わりに門前仲町~錦糸町駅を主に朝夜に設定。平日・土曜は朝ラッシュも運転するようになった。ただし本数はほぼ変わらなかったため、昼間の運転間隔が30~40分間隔に広がっている。美術館輸送よりも三ツ目通り沿いと錦糸町駅とのローカル輸送重視に転換した格好である。
 これ以後、土曜・休日はほとんど変化がないが、平日は本数が少し削られている。平成27年度の成績は1,696人/日、営業係数129と大赤字ではないものの微妙なラインだ。平成28年4月には錦糸町駅の乗り場がターミナルから追い出され[錦11](亀戸駅~築地駅)と同じ四ツ目通り上に変更されるとともに、住吉一丁目→錦糸町駅が江東橋経由になった。本当は[東22]と同
じ乗り場から出せればいいのだろうが、スペースや操車の都合だろうか。

美術館構内

 [東20]開通にあわせ、三ツ目通り上の三好三丁目停留所は「東京都現代美術館前」に改称、構内の新設停留所は「東京都現代美術館」を名乗り、[東20]の東京駅方面は連続停車となった。なお、[業10]は変わらず路上のみの停車である。
 東京駅発現代美術館行きは三ツ目通りから直接右折で構内ロータリーに入って終点となっていたが、平成17年の臨海移管で見納めとなり、現在は中央分離帯も引き直されたため右折入場はできなくなっている。
 なお、ジブリ展など混雑が見込まれる場合、会期中は構内の停留所を休止する例も見られる。

幻の急行系統

 平成17年に江東の方向幕に追加されたのが「急行 東京駅丸の内北口~東京都現代美術館」の表示。側面は途中停留所に門前仲町・木場駅があるだけで系統番号はなし。混雑する展示の際の臨時便として設定されたものだろう。以前には運転されたことがあるようだが、この幕が作られてからは実際に運行されたことはないと思われ、幻の表示となっていた。それも平成21年の幕の全交換で姿を消した。

富岡八幡宮迂回

 毎年8月の富岡八幡宮の祭礼では、門前仲町から永代通り近辺が交通規制となるため[東20]は影響を受ける。年により、[東20]は東京駅北口~茅場町と木場駅~錦糸町駅の分断運転となったり、永代橋から葛西橋通りに迂回したりと時間帯によって異なる。LED黎明期の頃は茅場町止まりなども専用の表示を作っていたが、最近は設定が忘れられたのか紙貼りで済ませており、迂回運転時の門前仲町に停まらない場合の専用表示が作られているのみとなっている。

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