都営バス資料館

橋86

[橋86]←[71]

担当営業所

港南支所

運行区間

系統 区間 距離 備考
目黒駅~広尾橋~麻布十番駅~神谷町駅~御成門~新橋駅 8.205km/ 8.005km 平土朝夕のみ
目黒駅~広尾橋~麻布十番駅~神谷町駅~御成門~東京タワー
出入 浜松町駅←潮路橋←港南四丁目

年表

系統 年月日 営業所 距離 概要
71 S32. 7.15 目黒 11.659km/11.859km 目黒駅~新橋駅~日本橋室町(現日本橋三越)~東京駅北口が開通
71 S35. 6.15 目黒 10.454km 日本橋室町~東京駅北口間を短縮
71折 S42. 7. 1 目黒 8.005km 目黒駅~新橋駅を開設
71 S43.12.28 目黒 10.504km/10.454km 目黒~白金台間の一方通行規制により日本橋方面の道路変更
71 S46. 8.30 目黒 10.504km/10.454km 日本橋室町を日本橋三越に改称
橋86 S51.12. 2 目黒 10.454km 目黒→白金台間をバス専用道路に変更
橋86 H12.12.12 目黒 8.205km/ 8.005km 新橋駅~日本橋三越を短縮
橋86 H15. 4. 1 [目黒] *** 目黒支所の格下げにより、目黒分駐所所管とする
橋86 H17. 3.28 品川 *** 目黒の閉所により、品川に移管
橋86 H18. 4. 1 品川 *** 目黒駅~東京タワーを開設
橋86 H25. 4. 1 港南 *** 港南支所に移管、運行をはとバスに委託

路線概要

atoz01_ページ_042_画像_0003  目黒駅から新橋駅・東京タワーまでの城南地区を縫うように右左折を繰り返しながら走る。目黒駅から広尾橋までは[黒77]と同じ。広尾橋出発後、車線を急にまたいで交差点を右折すると昔からの細い道に入り、有栖川宮庭園を脇に見ながら愛育病院へと坂を登っていく。付近にはしゃれたカフェや大使館、海外の各種食材を取り揃えたスーパーこと麻布ナショナルマーケットも沿線にあり、外国人を見かけることも多い。
 坂を登りきり、愛育病院から元麻布の台地を進み、都営バス関係のみならず東京関係の資料を多数所蔵する都立中央図書館のそばを通り、仙台坂を下って
二ノ橋でバスの大通りに合流する。この広尾橋~二ノ橋の区間は[橋86]の特色と言える。 二ノ橋から先は麻布十番駅(一ノ橋)を右折して赤羽橋へと向かう。以前はこの区間も他の系統と異なり、バス通り(旧都電通り)の北側に並行する環状三号を通るため、中ノ橋・赤羽橋駅の停留所は他系統と大きく離れていたが、平成23年からは南側に統一された。そのため、赤羽橋駅は交差点前後で他系統が停まっているバス通り沿いに続き、今までの[橋86]用の交差点北側にある赤羽橋交差点停留所に再度停車する。
 ここから先はオフィス街の趣が強くなる。赤羽橋からは左折して桜田通りに合流し、飯倉の交差点に向けて坂を登り、東京タワーの根元となる東京タワー入口停留所を過ぎる。バスの行き先は「東京タワー」だが、ここから直接東京タワー構内に入るのではない。
 まずは直進して坂を降りて神谷町駅に、そこから右折して御成門小中に挟まれた御成門停留所を過ぎ、みなと図書館のある公園の1ブロックを回り込むようにして東京プリンスホテル側から東京タワーに入り、構内で終点となる。ここからは赤羽橋駅まですぐだが、帰りも律儀に同じルートを通って赤羽橋駅までほぼ一周して戻って行く。なお、東京タワー発については、構内と坂の下にある路上の2回停車になる。折返所の項も参照。
 大多数はこの東京タワー行きとなるが、名義上の本線は今や平日土曜の朝夕のみ運転される新橋駅行きである。御成門から直進した後、浜松町一丁目の交差点で第一京浜に合流し、少し北上して新橋駅が終点となる。新橋駅は[都06](渋谷駅~赤羽橋駅~新橋駅、渋谷営業所を参照)と同じく、第一京浜上と駅のロータリーに入る直前の降車専用と、2箇所で降車を扱う。
 平成12年まではさらに先の中央通りを直進し、銀座・京橋・日本橋を抜けて日本橋三越を終点としていたが、短縮された。当時は第一京浜上のヤクルトビルに目黒駅行きの停留所があったが、短縮後は新橋駅のロータリー内に移設され、ヤクルトビルの停留所は廃止された。

歴史

 城南地区の細かい需要を拾うようにジグザグに結ぶ路線であり、目黒駅から都心ルートへは魚籃坂下、一ノ橋、芝園橋、日比谷通りを通る都電5系統、後の[黒10](目黒駅~永代橋)が本筋だったのに対し、あえて違う所を通ることで差別化を図ったとも言える。
 戦前にバスが走っていた経路は広尾橋~三軒家町(愛育病院)、二ノ橋~赤羽橋程度であり、この系統が初となったルートも多く含まれている。例えば、白金台~広尾橋の部分は戦前にはなかったが、戦後の外苑西通りの整備により初めてバスの通行ができるようになった。
 その他、愛育病院~仙台坂~二ノ橋、神谷町駅~新橋五丁目の区間もこの系統が初である。都電を補完する目的で、港区の各地から都心・繁華街へと一本で結ぶように設定されたことがうかがえる。
 開通は昭和32年と遅めで、当初は目黒駅から新橋駅の先、中央通りを日本橋室町(現日本橋三越)まで直進し、三越の裏手の日銀前から東京駅降車口(丸の内北口)に達していた。これが昭和35年には日本橋室町までに短縮され、今に続く形が出来上がった。終点は専用の折返所があったわけではなく、道路の一角を回りこんで折り返していた。そのため、日本橋・日本橋三越の停留所は他系統の中央通り上の停留所とは異なっていた。
 その後は基本的な路線の形こそ変わらないものの、右左折が多く、渋滞に影響を受ける区間も多いことから、平日を中心に目黒駅~新橋駅の折返が運転されることが多くなっていった。昭和57年現在では平日の日本橋三越89回で新橋駅は2回と始発時間帯のみの運転
だったが、昭和60年になると新橋折返しが設定され始めている。ただ、日本橋三越まで乗り通す需要もあったためか、他の系統が廃止・短縮される中で生き残り、平成2年の[東90]廃止後は、新橋駅~日本橋の中央通りを走る唯一の系統として残った。
 大きく影響を受けたのは平成12年の大江戸線改編である。この改編で便乗廃止と言われながら新橋駅~日本橋三越が短縮された。これとともに、中央通りの該当区間からバス路線が撤退した。南北線・三田線の目黒延伸で乗客が流出したとともに、短縮で都心まで直通する独自性も失われ、以降は改正の度に本数を減らして行くことになった。10年で大江戸線改編直前の半分の本数にまで減っている。
 新橋駅止まりであれば、新橋側は[都06]で十分ということなのか、平成18年の改編で大多数の便が東京タワー止まりとなった。路線概要の部分でも述べた通り、赤羽橋駅から東京タワーまではかなりの大回りであり、実質的には御成門止まりなのを折り返しのできる場所ということで東京タワーまで延伸した部分が大きい。ただ、目黒駅~東京タワーの所要時間は新橋駅行きの時代と変わらないため運用数を増やす効果はなく、どのような目的が主なのかはよく分からない。
 所管は[黒77]と同じく、開通当初からずっと目黒だったが、平成17年の目黒の閉鎖で品川に移管された。
 さて、この路線も地下鉄の開業で残る独自性のある部分は目黒駅から広尾橋経由で愛育病院・仙台坂を通る部分だけになってしまった。しかし、この部分も平成22年に港区コミュニティバス「ちぃばす」の麻布ルートが試験開業し、この地区から手近な地下鉄駅まで出る需要も持っていかれた格好となった。
 幸いここ数年は減便がないが、平成25年度からは港南に移管され、はとバスに運行を委託されるようになった。ちぃばすは運賃は100円で20分等間隔と対抗できる要素も少なく、今後の方向性は予断を許さない。

出入庫の変遷

 目黒時代は起終点の目黒駅がそのまま車庫と隣接していたが、平成17年の品川移管後は、[黒77]と同じく[品93]目黒駅~品川車庫で運転されていた。
 平成18年の東京タワー行きの開設とともに、[反96]赤羽橋駅~品川車庫を出入庫として使うようになった。東京タワーから赤羽橋駅まで回送された後に、[反96]扱いで赤羽橋駅から営業を開始して赤羽橋駅~魚籃坂下~品川駅~品川車庫という運転を行うものも存在した(出庫は品川車庫→品川駅も回送)。
 目黒駅発着路線ではあるが、出入庫は東京タワー側からの[反96]がメインとなっているのが面白い。[反96]で出庫して東京タワーから運用開始、運用終了は目黒駅から[品93]で品川車庫入庫、といった複合パターンもある。
 港南移管後はこれらの出入庫は全区間回送となったのが少しばかり残念である。[虹01]出庫として運転されていた港南四丁目→浜松町駅が、浜松町駅到着後に新橋駅まで回送される例があるのみとなっている。

仙台坂迂回

 仙台坂の区間は[橋86]沿線でも指折りの勾配となっている。大雪のときはスリップの危険もあるためか、近隣の停留所には悪天候時には天現寺橋~二ノ橋を古川橋経由に迂回する案内が掲示されていた。現在はそのような迂回もめったになくなったが、平成26年2月の大雪時は天現寺橋~二ノ橋は全て通過で迂回が実施された。
 これ以外でも、坂の途中に韓国大使館があることもあり、二ノ橋にはたまに車を通行止めにできる簡易ゲートが警察により設置されることも。政治的に色々あった際には遅延が激しくなるが、迂回が行われることもあった模様。

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