担当営業所
有明営業所
運行区間・運行回数
系統・枝番 | 起点、経由地、終点 | 備考 | キロ程(往/復) | 平日 | 土曜 | 休日 | |||
→ | ← | → | ← | → | ← | ||||
波01 | 東京テレポート駅~テレコムセンター駅~中央防波堤 | 5.340/5.238km | 41 | 45 | 40 | 42 | 1 | 1 |
年表
系統 | 年月日 | 営業所 | 距離 | 概要 |
海03 | H8.9.1 | 深川 | 4.460/4.410km | 東京テレポート駅~清掃局庁舎を開設 |
海03 | H11.12.1 | 深川 | 4.660/4.650km | 一部経路変更 |
海03 | H12.4.1 | 深川 | 4.660/4.650km | 都の組織変更により終点停留所名を環境局中防合同庁舎に変更 |
海03 | H15.4.1 | 深川 | *** | 東京テレポート駅~環境局中防合同庁舎を廃止 |
波01 | H18.4.1 | 港南・深川 | 5.340/5.238km | 東京テレポート駅~中央防波堤が開通 |
波01出入 | H18.4.1 | 港南 | *** | 品川駅東口~東京テレポート駅を開設 |
波01 | H20.4.1 | 品川・深川 | *** | 港南担当分を品川に移管 |
波01出入 | H20.4.1 | 品川 | *** | 品川に移管 |
波01出入 | H23.4.1 | 品川 | *** | 品川駅東口~(テレコムセンター駅非経由)~東京テレポート駅を開設 |
波01 | R 2. 3.30 | 有明・品川 | 有明・品川に移管 | |
波01 | R 2. 4. 1 | 有明・品川 | *** | 英字系統名を追加(波01…NM01) |
波01 | R 2. 7. 1 | 有明 | *** | 有明・品川→有明に移管 |
波01出入 | R 4. 4. 1 | 品川 | 9.550/ 9.300km | 品川駅港南口~東京テレポート駅を廃止 |
路線概要
東京テレポート駅のあるお台場を出発し、テレコムセンター駅でゆりかもめと別れた後もひたすら南東に進み、青海埠頭から海底トンネルを抜けて中防合同庁舎のある東京湾の埋立地まで達する系統である。テレコムセンター駅以南では唯一の公共交通機関となっている。中防内埋立地に行くための第二航路海底トンネルは自動車専用トンネルで徒歩は不可のため、この系統に乗るしかない。
東京テレポート駅を出発してロータリーを出ると左折し、すぐに青海交差点を右折し直進。突き当たりに船の科学館(閉館)が見えてくると交差点を左折する。なお、テレポート駅行きは一本南側の道路を通り、日本科学未来館の脇を進んでいき、独自停留所となる「シンボルプロムナード公園」もある。
新交通ゆりかもめの軌道下を進んでいくとテレコムセンター駅に到着。ゆりかもめ利用の通勤客を乗せ、テレコムセンター前交差点を右折し、青海埠頭を進んだ後第二航路トンネルへと入る。このトンネルは片側2車線のトンネルで総延長1,084m、うち海底部分は744m。歩道も建設はされたものの閉鎖されたままで、自動車専用トンネルである。都営バスが運行する区間では最も長いトンネルでもある。
トンネルを抜けるとバスは左折し、プラント工場を左側に見つつ、すぐ次の交差点も左折して清掃局中防合同庁舎に到着。そして道路の突き当たりまで行くと終点の中央防波堤である。
また、[波01]名義だが交通局の公式バス路線図には記載されていない出入庫路線がある。品川駅港南口と東京テレポート駅間に設定されており、[虹01](浜松町駅~東京ビッグサイト)なき今は都営バス唯一のレインボーブリッジを渡る定期路線でもある。
品川駅港南口は品川インターシティー側の停留所から発車する。港南口をぐるりと一周し旧海岸通りを横断、東京海洋大学前交差点を左折して直進、浜路橋交差点を右折する。この辺りは近年再開発が進んでおり、運行開始当初に比べるとオフィスビルやタワーマンションが増えつつあり、本数は少ないながらも路線の認知度もあるのか、お台場への買い物客の姿を時折見かける。
五色橋交差点を左折し海岸通りを直進していく。潮路橋交差点を右折して橋へのアプローチ路に向かいレインボーブリッジを渡る。残念ながら首都高の走る上層部のような見晴らしはないが、バスの車窓からは遠くスカイツリーまで見渡ることが可能だ。レインボーブリッジを渡り終えるとお台場地区へ。ここからはフジテレビやテレコムセンター駅を経由し、[海01](門前仲町~東京テレポート駅)と同じ経路で東京テレポート駅へと向かう。平日の1往復のみ、台場2丁目停留所先にある台場交差点を左折し、青海・台場クロスウォークの下を通って東京テレポート駅へと向かうショートカット経路を運行する便も設定されている。
歴史
ごみ処分場としての中防内埋立地は昭和40年代後半より埋立が始まったものである。当時は埋立地しかなく、人が来るようなところではなかった。当時は仮設橋で埋立地へ達していたが、昭和60年頃に第二航路海底トンネルが完成して現在の形になった。それ以降も施設も何もない埋立地へは公共交通機関は何もない状態が続いた。手前の青海埠頭の先端までは昭和63年に[海01乙](門前仲町~青海流通センター)が開通したが、そこから先は一般人未踏の地だった。
それが変わったのが平成8年である。埋立地に清掃局庁舎(現中防合同庁舎)が開設され、[海03](東京テレポート駅~清掃局庁舎)が開通した。経路は現在の[波01]に近いが、終点が異なり、清掃局庁舎の構内に入って終点となっていた。平成12年のごみ事業の23区への移管により環境局と名を変えたため終点の停留所名が「環境局中防合同庁舎」になったが、それ以外は変更がなかった。
平成15年の春の改編で路線形態が変わり、一般路線としての[海03]は廃止された。もっとも公共交通機関がなくなったわけではなく、路線概要でも述べたタイム24ビル循環の送迎バスと一体化して、廃止前のテレポート駅~合同庁舎の間の同一区間を無料送迎するようになった。ダイヤもほとんど変わらず、運行形態が変わっただけとも言える。
その後、平成18年春の改編で一般路線として復活した。終点の場所は前述の通り以前とは異なっている。大人の事情なのか系統番号は以前のものから変更されてしまったが……。「波」は「中央防波堤」から採ったらしい。
所管も以前とは変わり港南・深川の共管となり、同時に[波01出入]が開設された。車内路線図には掲載されず隠し路線のようになっているが、安価にお台場に行ける便として固定客も多いようだ。近年では[海01]の受け持ち本数増加により、[波01出入]を使って営業で出入庫するパターンも多くなっており、本数は微増傾向にある。平成20年のはと委託とともに品川に移管された。受け持ちの本数は品川の方が多くなっていた。担当具合にはばらつきがあり、現状は深川が朝夕の一部便のみで、それ以外は大半が品川となっており、品川の担当比率が昔より上がっている。
ごみ埋立地にしか行けなかった第二航路海底トンネルは長い間一般車通行禁止だったが、城南島と中防埋立地を結ぶ臨海道路の開通(平成14年)で一般車も通れるようになった。若洲・新木場へ向かう東京ゲートブリッジも平成24年度に完成し、交通の要所となっている。東京オリンピックに合わせて隣のフェリー埠頭から中央防波堤に向かうトンネルも計画されているほか、また、中防埋立地も「海の森プロジェクト」により、豊かな木々が繁る大規模な公園やスポーツ施設が作られる予定で、完成のあかつきにはこの系統も重要性が高まりそうだ。
平成18年の改編で[波01出入]の芝浦地区の経路は微妙に変わっており、当初は[田99](品川駅港南口~田町駅東口)と同じく芝浦埠頭内を回る経路だったが、平成24年に海岸通りを直進するように改められた(上図の左→右)。海岸通り区間の免許維持のような意味合いだろうか。方向幕車は原則入らないこともあって1年間「芝浦埠頭」経由表示が残っていた。
かつては[波01]と組んでタイム24ビル循環(東京テレポート駅~タイム24ビル)の企業送迎を行っていたため、[波01出入]で東京テレポート駅に出庫した後、ひたすらタイム24ビル循環だけ運行してそのまま[波01出入]で品川駅に戻るような運用も存在したが、平成25年度から撤退して現在は見られない。
[海03]時代からダイヤ構成は変わっていない。日曜は[海03]時代は朝夕4本の運転があったが、現在は朝1往復だけになっている。この1往復は深川担当となっているため、品川は[波01出入]のみが運転される。[海01]の出入庫で営業運転するものと回送するものに分かれているのが不思議なところだが、乗務員の合計運転時間などの事情もあるのだろう。もう少し本数が増えてくれればありがたいところだ。