都営バス資料館

錦25・FL01

[錦25][FL01]←[15]

担当営業所

江戸川営業所

運行区間

系統 区間 距離 備考
錦25 葛西駅~三角~船堀駅~京葉交差点~亀戸駅通り~錦糸町駅 9.92/10.00km
葛西駅→三角→船堀駅→京葉交差点
出入 葛西駅~三角~船堀駅→東小松川車庫
出入 船堀駅←京葉交差点←亀戸駅通り←錦糸町駅
出入 東小松川車庫~船堀駅
出入 東小松川車庫→京葉交差点→亀戸駅通り→錦糸町駅
FL01 葛西駅~三角~船堀駅~東大島駅入口~亀戸駅通り~錦糸町駅 8.67/8.75km 土休のみ

年表

系統 年月日 営業所 距離 概要
10 終戦時 江東 7.586km 三角~錦糸町駅が存在
16 S21.3.15 江東 6.596km 三角~亀戸駅に短縮、16系統とする
15 S21頃 江東 7.596km 15系統に名称変更、三角~錦糸町駅に延長
15乙 S36頃 江東 10.030km 新田~行船公園~錦糸町駅を開設
15乙 S38.11.1 江東 *** 新田~錦糸町駅を29(→亀29)と統合、廃止
15折 S43.9.29 江東 3.350km 小松川三丁目~錦糸町駅を開設、朝夕ラッシュ時のみ
15 S44.4.14 江東 9.880km 葛西駅~三角を延長
15折 S45ごろ? 江東 *** 小松川三丁目~錦糸町駅を廃止
15 S46.3.17 江戸川 9.880km 江戸川に移管
15 S47.2.1 江戸川 10.530/9.920km 葛西駅付近で一部経路変更
錦25 S47.11.12 江戸川 *** 新系統番号化、[錦25]とする
錦25 S48.11.1 江戸川 10.230/9.920km 葛西駅付近の折り返し経路を変更
錦25 S50.8.1 江戸川 9.920km 葛西駅~葛西区民館で環七経由に経路変更
錦25 S59.11.13 江戸川 9.920/10.000km 葛西駅ターミナルの整備による一部経路変更
錦25 S62.5.5 臨海 9.920/10.000km 今井支所・江戸川営業所を臨海営業所へ新設統合、臨海へ移管
出入 H3.3.29 臨海 -- 船堀分駐所の移転により、船堀駅~東小松川車庫を開設
FL01 H12.12.12 臨海 9.230/9.310km 錦糸町駅~(急行)~船堀駅~葛西駅が開業
錦25・FL01 H16.3.29 江戸川 *** 江戸川に移管
FL01 H19. 2. 1 江戸川 9.230/9.310km 大島駅から東大島駅入口経由に変更、錦糸町駅~亀戸九丁目まで各停留所停車に変更

路線概要

atozv_394 錦糸町駅・亀戸駅と江戸川区内を南北に結ぶ。横方向の移動と縦方向の移動を兼ね備えた基幹路線であり、中長距離の乗車も近距離利用も多く、全区間で賑わいを見せる。
[FL01]は、[錦25]の急行系統に相当する。錦糸町・亀戸と船堀以南を直結するもので、船堀橋経由でショートカットしている。
錦糸町駅バスターミナルの[錦25]乗り場の島は狭く、本数も都市新バス並みに頻発しているにもかかわらず多くの利用者が並び、少しでもダイヤが乱れようものなら、バス停がある島から乗車待機列が溢れ、空席確保のため次便を待つ利用者の姿も目につく。
錦糸町駅を出発すると国道14号線(京葉道路)を一路東へ。小名木川貨物線のガードをくぐると亀戸駅通り、続けて水神森。JRへの連絡は後者の方が近い(東口)。加えて、サンストリート内店舗の買い物袋を持った乗客が乗ってきてさらに混雑となる。
京葉道路をさらに東へ、古くから住宅が密集して立ち並んでいたが、亀戸・大島・小松川地区再開発事業と合わせて片道3車線へと拡幅工事が行われ平成23年6月に完成し、自転車専用レーンの整備も進んでいる。浅間神社の先で旧中川を渡ると江戸川区に入る。沿線の再開発によるマンションも増加しており、途中停留所の乗客も増えているという。
小松川三丁目を過ぎると、小松川橋で一気に荒川と中川を渡る。次の小松川警察署までの間の距離は1.4kmと長く、家並みを抜けて開放感あふれる橋上を法定速度の上限まで加速して快走する。
東小松川交差点を右折し片側1車線の船堀街道へ入ると、京葉交差点に到着。古くから多くのバス路線が集結し、次の東小松川一丁目とともに乗り換え地点としても有名である。交差点の正式名称より「京葉交差点」の方が通りが良い。ちなみに付近にある有名宝くじ売り場も「京葉交差点宝くじセンター」である。
首都高速7号小松川線の高架橋をくぐり、船堀街道を南下していく。沿道には住宅・マンションも増え、 [新小21]とも併走し両系統とも乗降が頻繁である。
新大橋通りとの交差点を過ぎると船堀駅前。都営新宿線へ乗換ができるため乗客の入れ替わりが多い。なお、[新小21]とは異なり、両方向とも船堀駅構内には入り込まず船堀街道上のバス停から発車する。
右側に船堀小学校の校庭が見えてきた先の交差点をバスは左折し、中川と旧江戸川を結ぶ新川沿いの細い道に進んでいく。陣屋橋停留所を過ぎると、日本最初の親水公園である古川親水公園を横切り、前方に少々広い空間が見えてくると三角停留所。読み方は「みすみ」ではなく「さんかく」となる(後述)。
ここで[平23]と合流し、新川橋を渡る。近年の架け替えで見た目も綺麗になった橋を越え、道なりに進んで共栄橋交差点で葛西橋通りへと左折、長島町交差点を右折して環七を南下すると、終点の葛西駅である。
[FL01]は、平成12年12月改編における積極策の一つとして誕生した。「FL」とは「フレキシブルバス」の略で、錦糸町・亀戸と船堀以南を直結し、「錦25」利用客の遠近分離も狙ったものとなっている。
現在では錦糸町駅~亀戸九丁目までは[錦25]の各停留所に停車し、船堀駅までの区間を船堀橋経由でショートカットしている(歴史の項を参照)。
亀戸九丁目交差点を右折して南下、番所橋通りの延長区間を南下。途中の亀戸中学校入口はこの[FL01]しか停車しない (すなわち、平日に停車するバスがない)停留所である。都営新宿線の高架橋が見えてくると東大島駅入口、この先の交差点を左折して新大橋通りへと進み、一気に加速して船堀橋を渡る。
船堀橋東詰交差点を右折するが、この交差点の右折レーンがボトルネックで、夕方になるとせっかくの速達効果が半減されることも……。
交差点を右折すると船堀駅。ここから先は[錦25]の経路で葛西駅へと向かう。

歴史

atozv_405 ▲昭和22年現在(goo地図)
 錦糸町駅から江戸川区内を南北に結ぶという設定は、戦時中の系統統合がルーツとなっている。昭和17年に交通調整で葛飾乗合自動車から引き継いだ際には、錦糸町駅から京葉道路方面の系統は[51]押上駅~錦糸堀~(小松川橋)~今井と今井街道を東に進むルートだった。それとは別に、昭和18年11月に亀戸駅~船堀橋が開通し、ほどなくして(旧)船堀橋を経由して直進し、現・船堀小学校から三角まで至る系統になった。これらが昭和20年6月に縮小統合されて錦糸町駅~(小松川橋)~三角となった。京葉交差点~三角の間は、葛飾乗合自動車から引き継いたが路線を開設しなかった新小岩駅~船堀~新川橋を実質的に継いだと見てもよいだろう。今井街道より三角を取ったのが興味深いが、今井街道沿いには都電もあったためバス独自のルートのほうを優先したと思われる。終戦時まで走り続けた数少ない系統の一つとなった。
 昭和21年3月の系統番号振り直しでは[16]として亀戸駅~三角に短縮されたが、数か月も経たないうちに[15]となって再び錦糸町駅発に直され、以後昭和47年までこの番号を名乗ることになる。
 当初は小松川橋を渡るとすぐ右折し今井街道に入ってから現・東小松川一丁目で船堀方向に右折していたが、昭和25年5月に現・京葉交差点を回るように変更された。そして昭和44年の東西線開業に合わせて三角から共栄橋交差点を経由して葛西駅まで路線延長、ほぼ現在の路線が完成した。その後の変更は昭和50年代に葛西駅付近の経路が環七経由に移し替えられた程度である。
 なお、昭和30年代後半に運転されていた[15乙](錦糸町駅~京葉交差点~新田)については[亀29]の項も参照のこと。また、昭和43年9月には都電の25系統(西荒川~須田町)の廃止代替による輸送力増強で朝夕ラッシュのみ[15折](錦糸町駅~小松川三丁目)が運転された。どのように折り返していたのかは定かではない。
 所管は長らく江東だった。東荒川営業所の目の前を通っていたが東荒川所管にはならず、昭和36年の(旧)江戸川移転後も江東となっていた。(旧)江戸川への移管は都電代替改編時の昭和46年3月のことであり、その後、昭和62年の(旧)江戸川→臨海への移転で臨海所管に、そして平成16年からは(新)江戸川が担当となっている。このとき、(新)江戸川車庫への出入庫(葛西駅~江戸川車庫)も[錦25]名義となり、多数運転されるようになった。
 距離は10km程度と都営バスではやや長い方に入るが、昔から本数は多めであり、平成初期(平土休ともに昼間10分おき)と比べても近年の増発が目立つ数少ない成長系統となっている。錦糸町駅への需要の強さや、京葉道路沿いのマンション開発による人口増加も見逃せないが、[都01]のような途中折返便の増強ではなく葛西駅までの通し運転自体の増発がなされているのも興味深い点である。特に休日昼間は6~7分間隔にまで増発されており、錦糸町駅の乗り場は車間が開くとすぐに長蛇の列となる。
 [FL01]は、平成12年の大江戸線改編における急行運転の拡充の一環として設定された。船堀以南と錦糸町を直結すべく、京葉交差点経由ではなく、新大橋通り(船堀橋)から大島駅・丸八通りを経て水神森に出るという大胆なショートカット経路をとり、船堀駅を出ると 途中の停車は水神森のみ、錦糸町駅~船堀駅は[錦25]が25~30分のところを[FL01]は15分程度とかなりの時短効果を見せた。なお、土曜休日の日中のみ2本/程度の運転というのは当初から変わらないが、試験運行から開通1年後の平成13年12月に晴れて本運行となり、大島駅にも停車するようになった。
 平成19年2月に経路が変更され、船堀橋を渡ってすぐに右折して東大島駅入口に停車し、番所橋通りを北上、京葉道路に合流して亀戸九丁目から各停留所停車に変更された。京葉道路上の区間の混雑緩和対策と思われ、所要は多少延びたがそれでも錦糸町駅~船堀駅を22分程度と、時短効果は消えていない。

フレキシブルバス

[FL01]のFLとは何の意味か。平成12年大江戸線改編のパンフレットでは、「フレキシブルバス」の略と説明されている。だが、どの辺りがフレキシブルなのだろうか。説明書きには「土日のお買いものに都バスを使いたい、という声にお答えしました」とあるのみで、何がフレキシブルかは書いていない。かつてのビッグサイト臨時のように増発や経路設定がフレキシブルというわけでもない。、フレキシブルな点があるとしたら「他の系統を運転する合間に錦糸町~葛西駅をこなす」運用が大半を占めているという点だろうか。
都営バスは1つの運用では出入庫を除き1つの系統にしか入らないダイヤを組むのが基本であり、そういう意味では異例の設定だったと言える。
現在でもそれは守られており、[FL01]だけを往復し続ける運用はほとんど存在しない。しかし、これは旅客向けにアピールするような部分でもなく、結局何がフレキシブルで[FL01]と名乗ったのかは謎のままである。今となっては[急行0x]あるいは[錦25乙]や[錦26]でも全く問題ないのではないだろうか。

三角

 東西線と都営新宿線のちょうど中間地点、新川と古川の合流する地点の近くにある三叉路にあるバス停。うっかり九州の駅名に引きずられて「みすみ」と読みそうだが、そのまま「さんかく」と読む。字名でもなく、昔からのこの地域の通称名のようだが、各系統の主要停留所扱いである。昭和20年代まではここから南に車が通れる道はなく、ちょうどバスの終点によい場所だったのだろう。
atozv_417 ▲新東京区分図江戸川区詳細図(日本地図、昭22)
 地名の由来をひもとくと、江戸期の「嘉陵紀行」やそこから引いた江戸川区史に「利根よりすこしこなたに、三角の渡しといふあり、此処に元利根の堀割あり。棹さして三方へ渡る故に、しか呼べり」とある。旧利根川の川跡だった小川が徳川家康の江戸入城の頃に行徳地方の塩田から江戸に送る水路として下今井バス停~(古川)~新川橋~船堀の区間に整備され、その後江戸時代初期には船運の利便性を図って新川口バス停~新川橋に新たに水路が開かれており、2つの川の合流地点に渡し船があったことが由来のようだ。江戸時代には重要な輸送ルートとして沿岸にも商店などが並び賑わっていたようだ。
明治期になると千葉県方面への旅客船もここを通るようになり、浦安と高橋(江東区)を結ぶ定期船が昭和10年代まで運航されていた。現在は水門が川の両端にあって船が航行することはなくなったが、護岸工事により両岸の遊歩道に桜を植樹する新川千本桜計画により整備が進んでいる。

東小松川車庫の出入庫

 [錦25]は東小松川車庫の目の前を通るものの、担当は東小松川よりも本体の比率のほうが高い。東小松川担当の出入庫は往復で区間が非対称になっており、錦糸町駅側の入庫は錦糸町駅→船堀駅、船堀駅→東小松川車庫と一旦船堀駅で運転を打ち切るが、早朝の出庫は東小松川車庫から船堀駅を経由せず直接錦糸町駅へと向かう。なお、方向幕時代は船堀駅始発の表示で兼用していた。
 葛西側も葛西駅~船堀駅と船堀駅~東小松川車庫というように船堀駅で一旦打ち切っていたが、近年になって入庫のみ通し運転をするようになった。これに伴い船堀駅は構内に入らず、船堀街道上の停留所で客扱いするようになった。
 ただし、最終時間帯の入庫を除くと、葛西側の出入庫は[新小22]などの他系統の出入として運行されることが多い。 

京葉交差点止まり

 葛西駅を毎日22時20分に発車する「京葉交差点」止まり。かなり前から最終運行便として設定されているが、京葉交差点に折返所はない。到着後どうなるのか。
 船堀街道上の京葉交差点で乗客を降ろし、そのまま京葉道路を左折、小松川橋の側道から左折して江戸川消防署側に出て、船堀街道に戻って車庫へと回送するようだ。一応京葉交差点では22:46発の[亀26]亀戸駅行き終バスに乗り継ぐことも可能。

toeibus.com
都営バスの"非公式"総合ファンサイト。

※趣味的な事柄に関する現場(営業所等)への問い合わせは
 業務の大きな迷惑になりますので、お止め下さい。
Return Top