担当営業所
臨海支所
運行区間・運行回数
系統・枝番 | 起点、経由地、終点 | 備考 | キロ程(往/復) | 平日 | 土曜 | 休日 | |||
→ | ← | → | ← | → | ← | ||||
両28 | 葛西橋~境川~西大島駅~錦糸町駅~両国駅 | 7.630/7.170km | 27 | 29 | 27 | 29 | 24 | 28 | |
両28折返-1 | 葛西橋~境川~西大島駅~亀戸駅 | 4.070km | 2 | 1 | 2 | 1 | 2 | ||
両28出入-1 | 第六葛西小学校→境川→西大島駅→錦糸町駅→両国駅 | 10.100km | 1 | 1 | 1 | ||||
両28出入-3 | 第六葛西小学校←境川←西大島駅←錦糸町駅 | 7.410km | 1 | 1 | 1 | ||||
両28出入-4 | 臨海車庫~西葛西駅~境川~西大島駅~錦糸町駅~両国駅 | 12.410/11.950km | 7 | 6 | 3 | 2 | 8 | 5 | |
両28出入-5 | 臨海車庫~西葛西駅~西大島駅~亀戸駅 | 8.850km | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | ||
両28出入-6 | 臨海車庫~南砂町駅入口~西大島駅~錦糸町駅~両国駅 | 12.255/11.795km | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | |
両28折返-2 | 葛西橋~東大島駅 | 2.165km | ** | ** | ** | ** | ** | ** |
現在
年表
系統 | 年月日 | 営業所 | 距離 | 概要 |
草28 | S47.11.12 | 葛西 | 8.760/8.390km | 都電29系統(葛西橋~須田町)の代替で葛西橋(現旧葛西橋)~神田駅が開通 |
草28 | S53.11.1 | 葛西 | 9.330/8.960km | 葛西橋~旧葛西橋を延長 |
草28 | S62.4.1 | 葛西 | 9.330/9.060km | 神田駅~東神田を神田平成通り直進から岩本町3交叉点左折→岩本町右折経由に変更 |
両28 | H12.12.12 | 葛西 | 7.580/7.120km | 葛西橋~両国駅に短縮、両28とする |
両28 | H16.3.29 | 臨海 | 7.630/7.170km? | 臨海に移管、はとバスに運行を委託 |
両28出入 | H16.3.29 | 臨海 | *** | 葛西車庫~両国駅・亀戸駅を廃止 |
両28出入 | H16.3.29 | 臨海 | *** | 臨海車庫~両国駅、錦糸町駅・亀戸駅→第六葛西小学校、 |
両28出入 | H16.3.29 | 臨海 | *** | 第六葛西小学校→両国駅を開設 |
両28 | H27.8.17 | 臨海 | *** | 両国駅・亀戸駅発の本線の終点を東砂六丁目に変更(復路は葛西橋発のまま変化なし) |
両28出入 | H30.4.1 | 臨海 | *** | 両国駅~(清砂大橋経由)~臨海車庫を開設 |
両28 | H31. 4. 1 | 臨海 | 葛西橋方面の終点を東砂六丁目から葛西橋に変更 |
路線概要
両国駅から京葉道路・明治通り・清洲橋通り経由で葛西橋(東砂六丁目)を結ぶ。ごく僅かに亀戸駅発着の便もあり、[亀29](亀戸駅~なぎさニュータウン)とほとんどの区間で並走となる。
葛西橋側は本線の葛西橋(東砂六丁目)発着のほか、出入庫で葛西橋を渡る臨海車庫発着もあり、主な運転区間だけで4通りある。これに加え、早朝深夜のみ運転される第六葛西小学校発着もあり、全体としてバリエーションは豊かだ。これ以外では、無番表示の出入庫で東大島駅~葛西橋(東砂六丁目)発着の出入庫も数往復運転されている。
両国駅を出発したバスは、両国二丁目交差点を左折し、京葉道路を東へと進んでいく。この先亀戸駅通りまでは[錦27](両国駅~小岩駅)と経路が同じである。両国駅行きは都営両国駅を経由して両国駅終点となるが、両国駅発の場合は都営大江戸線は緑一丁目が最寄りとなる。
江東橋を渡ると程なく錦糸町駅に到着する。両国駅発の便は京葉道路上の停留所にて客扱いを行うが、最終の第六葛西小学校行に限り[都07](錦糸町駅~門前仲町)の乗り場から発車する。この経緯については後の項を参照。
京葉道路を東へ進み、亀戸駅前の交差点を右折して亀戸駅通り停留所に到着する。ここからは[亀29](亀戸駅~なぎさニュータウン)と同経路をたどっていく。[両28]も亀戸駅発着が僅かに運行されており、[亀29]の枝線と言っても差し支えないほどだ。
明治通りを南下。西大島駅前は都営新宿線との乗換駅で乗降客も多い。小名木川にかかる進開橋を渡り、小名木川貨物駅跡地に建てられたアリオ北砂最寄りの北砂三丁目、砂町銀座最寄りの北砂二丁目停留所と乗降客が多い停留所が続く。錦糸町駅~境川では [都07]や[錦18/急行05]の補完的な使われ方をしている。錦糸町駅方向は、錦糸町駅の降り場位置が大きく異なることから、目的地に応じて乗る系統を変えるなど、利用者も賢い使い方をしているようだ。
境川の交差点を左折し清洲橋通りを東へ進み旧葛西橋交差点を右折。東砂六丁目停留所でほとんどの便が終点となる。ちょっと中途半端な場所で終点となる理由については、この後の項を参照。
そして一部の便は葛西橋通りへ左折し葛西橋を渡り、行船公園前交差点を第六葛西小学校行きは直進、臨海車庫入庫便は新田仲町通りへと右折し、「虹の道」と名付けられた道へさらに右折して西葛西駅。ここから先は[臨海22]と同じ経路で臨海車庫へと向かう。
一方の第六葛西小学校行は葛西橋通りを直進し、中葛西一丁目交差点を葛西中央通りへ右折して終点の第六葛西小学校。バスはそのまま葛西中央通りを回送して臨海車庫へと向かう。
歴史
都電代替系統の一つである。錦糸町駅から東側は城東電車の運営だったが、境川~葛西橋に路線が引かれたのは統合して都電になった昭和19年5月のことで、41系統(錦糸堀~葛西橋)を名乗った。なお、ここでいう葛西橋は現在の旧葛西橋に相当する。当時は錦糸堀で直通運転をしておらず、現在の東京トラフィックビルにあった元城東電車のターミナルが終点となっていた。
しかし、1年も経たずに昭和20年3月の東京大空襲で休止となる。戦後は昭和21年1月に29系統に改番して復旧、昭和22年9月の再編で完成した錦糸堀の都電連絡線を介して須田町~錦糸堀~境川に延長、以後廃止までこの区間での運転が続いた。
昭和25年の乗客調査では25,000人/日だった乗客数は昭和30年では38,900人、35年は42,500人と増加した。昭和35年の記録では葛西橋~錦糸堀車庫はおおむね200往復、段落ちして須田町までは140往復運転となっている。
地下鉄東西線が開業した後の昭和43年でも30,000人/日を数え、葛西橋~錦糸堀車庫は150往復、須田町までは105往復程度となっている。なお、都電時代末期の昭和40年代には臨時29系統名義で葛西橋~境川~門前仲町~日本橋が数往復のみ運転されていたが、こちらはバス代替対象にはならなかった。
昭和47年11月の都電廃止で代替され、[草28]を名乗った。所管はバス代替用に作られた葛西営業所である。ほぼ同じ区間が代替されたが、専用軌道だった大島一丁目~亀戸駅通りは明治通り直進となったほか、須田町で折り返すために、靖国通り経由で須田町まで来て左折し、神田駅手前で左折して岩本町に戻るようになり、神田駅行きと言う扱いになった。神田駅は中央通りから少し外れたところに設けられ、そのまま浅草橋方面に乗り通し可となった。
郊外側は都電と同じく葛西橋発着となったが、どのようにして折り返していたのかは定かではない。既に新葛西橋(現・葛西橋)の操車所はあったため、そこまで回送していたのだろうか。
代替当初は同じ都電代替系統である今の[都07](錦糸町駅~門前仲町、江東の巻参照)よりも本数が多い幹線であった。当初計画では[草28]は葛西橋~神田駅135回・亀戸駅85回、計220回に対し[錦14](→[都07])は錦糸町駅~門前仲町190回となっている。実際は、[草28]はこれよりも本数が多く、[錦14]は逆に少なかった。出入庫として葛西車庫まで足を伸ばす便もかなり多く、朝ラッシュ時終了後は車庫行きが連続で運転されており、都心側も朝夕を中心に亀戸駅折り返しが数多く設定されていた。
しかし、その後は縮小傾向にあり、現在では[都07]は言うに及ばず、亀戸駅~旧葛西橋で並行する[亀29]よりも影の薄い存在となっている。最初の転機は、昭和53年の都営新宿線の開業と思われる。昭和54年度は12,870人/日だった乗客数は昭和62年度には8,640人/日に減った。それでも旧葛西橋~亀戸駅通りは昭和末期でも120往復を越えていたが、平成に入り[都07]が都市新バス化で強化が進んだのとは対照的に、[草28]は本数を減らしていった。
旧葛西橋沿線の地位低下に加え、錦糸町駅以西の乗客の少なさや渋滞による効率の悪さあったのだろう。以前から短縮する計画はあったようだが、平成12年の大江戸線改編でついに隅田川手前の両国駅まで短縮されて [両28]となった。平成12年度は5,700人/日、13年度は4,100人/日と乗客は10年前の半数以下に減っている。
両国駅短縮直後は、短縮前と同様に約半数が亀戸駅で折り返す構成だったが、平成13年8月の[亀23](亀戸駅~南砂町駅、江東の巻参照)開業時に亀戸駅発着が大きく削減された。その後も毎年のように両国駅、亀戸駅発着とも削減されていき、平成15年11月改正で旧葛西橋~亀戸駅通りは50往復を割り3年で半減、亀戸駅発着は早朝深夜のみとなった。平成16年からはとバス委託(臨海移管)となっている。
委託後は本数にほとんど変動はないが、平日昼間は30分間隔というのは往時からすると寂しい限りだ。
今の終点の中途半端さを考えると、今となっては[亀29]と統合再編したほうが集客には便利なのではないか、とも思う。
なお、平成27年8月から、葛西橋の補強関連の工事用地として葛西橋操車所が使われるため、当分の間[両28]は[亀24]とともに東砂六丁目止まりに変更されている。[秋26][亀29]などが停車する東砂六丁目到着後、回送で葛西橋の側道に入り、(現)葛西橋の始発停留所につける。工事期間は2年程度の予定だ。
出入庫、そして第六葛西小学校
平成16年3月に [都07]は葛西から江東に完全に移管されたのだが、ここで困ったのが[都07]の最終となる錦糸町駅23:09発の境川経由葛西車庫行きの扱い。救済措置として、[両28]錦糸町駅23:09発の境川・旧葛西橋経由第六葛西小学校行きが運行を開始した。江戸川車庫行きとしても良いのだろうが、臨海車庫に帰りやすくするためか、江戸川車庫手前の十字路を右折してすぐの停留所を終点とした。
この便のために亀戸駅から錦糸町駅までわざわざ回送しており、[両28]では唯一の錦糸町駅始発となっている。乗り場も[都07]と同じ2番から発車するなど、まさに廃止代替の趣である。これ以外にも、始発に第六葛西小学校5:50→両国駅、最終に亀戸駅23:04→第六葛西小学校がそれぞれ都電の始発・終発の時刻を引き継ぐように走っている。
無番の出入庫
はとバス委託(臨海移管)に伴い、[両28]は休憩を東大島の操車所で行うようになったため出入庫として葛西橋~東大島駅が設定された。葛西橋到着後に番所橋通り経由で東大島駅まで営業運転して操車所まで回送となる。これ専用に系統番号の部分が空白になった方向幕表示も作られた(車によっては異なる)。
現地に時刻表の掲示はあるが、なぜかtobus.jpなどのネット検索では出てこない幻の区間運転となっている。[亀24]を待つ間に、たまたま来たバスとして利用されることも多いようだ。
それ以前も、葛西担当だった[門21][錦28]が葛西橋で休憩する際や、応援ダイヤの運転手の調整用で[亀24]名義で同区間を運転していたが、葛西→江戸川への変化でこちらは消滅した。
なお、葛西橋操車所での工事に伴い、出庫便は無番・東砂六丁目行きでの運転となっている。
「草」とは。
当初の系統番号[草28]の「草」は「浅草橋」を意味すると定義されていた。草と言えば浅草の系統だが、系統漢字を重複させてまで神田の文字を使わなかったのが面白い。「神」は臨時系統の初詣神社めぐりバスに確保されていたが、意味の重複を許すなら別に[神28]でも良かった気がする。