都営バス資料館

×虹01(旧)・×虹02(旧)

[虹01](旧)・[虹02](旧)

担当営業所

目黒営業所

運行区間

系統 区間 距離 備考
虹01 港区スポーツセンター~ピアシティ芝浦~レインボーブリッジ  1.690/ 1.830km 平土のみ
虹01 港区スポーツセンター~(直行)~レインボーブリッジ  1.920/ 1.730km 休日のみ
虹02 東京駅南口~レインボーブリッジ 6.260/6.050km 土休のみ

年表

系統 年月日 営業所 距離 概要
虹01(旧)  H 5. 8.26 目黒 1.900/ 2.000km 田町駅東口~(直通)~レインボーブリッジが開通
虹02(旧) H 5. 8.28 目黒 6.260/ 6.050km 東京駅南口~(直通)~レインボーブリッジが開通
虹01(旧)  H 6. 9.19 目黒 1.800/ 2.500km 平土のみピアシティ芝浦経由に変更、途中停留所を設ける
虹02(旧) H 7. 1.21 目黒 *** 東京駅南口~(直通)~レインボーブリッジを廃止
虹01(旧)  H 7.10.23 目黒 1.690/ 1.830km 港区スポーツセンター発着に変更、経路変更
虹01(旧)  H 9. 2. 3 目黒 *** 港区スポーツセンター~レインボーブリッジを廃止

路線概要

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 現在の[虹01]と同じ系統番号を名乗るが、存在はまったくの別物。レインボーブリッジが完成し、橋自体が観光名所だった時代のアクセスとして、田町駅・東京駅からそれぞれアクセス路線を走らせていたものである。
 [虹01]は田町駅東口から、[虹02]は東京駅南口から発車し、いずれもノンストップで結んでいた。[虹01]は、かつての[田99](田町駅東口~品川駅東口)のように、田町駅東口~芝浦二丁目をループして折り返していた。潮路橋からは海岸通りに入り、しばらく進んだ先を左折して、芝浦埠頭の突端近くを左折、レインボーブリッジ展望入口脇の現在は駐車場となっているところを終点としていた。平日は1時間3~4本、土休日は5~6本とかなりの本数が運転され、運行時間帯も8時~21時と、展望室の開場時間に合わせた運行を行っていた。所要時間は田町駅発は7分、レインボーブリッジ発は11分程度の設定だった
 同時に開通した[虹02]は異色の存在である。現在の[東98]ののりばの後ろから出発し、平成12年まで存在した[黒10](目黒駅~東京駅南口)と同じように日比谷通りを経由して、途中で左折して国道130号に入り東京港口を通過して海岸通りに入り、そのままレインボーブリッジのふもとまで進むという設定だった。所要時間はおよそ20~25分程度であった。こちらは土曜・休日のみの運転で1時間間隔での運転であり、月によって運行時間帯が異なっていた。

歴史

 レインボーブリッジは、東雲・大井に続く第三のお台場へのアクセスルートとして建設されたもので、昭和62年に着工し、平成5年8月に開通した。二層構造で上層には首都高11号線(台場線)が、また下層には一般道とゆりかもめの通るスペースが設けられた。ゆりかもめが開通するのは平成7年11月とかなり後になってからのことである。
 これと同時に展望室や台場まで行く遊歩道が開業し、観光名所としてのスタートも切ることになった。このレインボーブリッジまでアクセスする系統として開通したのが[虹01][虹02]である。
 専用のヘッドマークが掲げられ、方向幕も通常とは異なる書式であり、当時の力の入れようがうかがえる。系統番号の部分が虹をモチーフにしてあり、このころに開通した[梅01](青梅駅~玉堂美術館)や[夢01](錦糸町駅~新木場駅)もモチーフ図柄+小さく系統番号という形式であり、その流れを汲んでいると言える。短距離で200円という路線であったが、開通当初は行列するほどの混雑具合だったという。
 田町駅東口発着であったが、当時はロータリーがなかったために路上発着で、田町駅付近は循環状の経路にすることで折り返しの問題をクリアしていた。
 開通から1年後の平成6年9月に、[虹01]の走る沿線からの要望もあったのか、さっそく経路変更が行われ、ピアシティ芝浦・ダイヤモンドパレスの停留所が新設された。芝浦埠頭の沿線には企業やマンションがいくつかあったが、ゆりかもめも開業前で交通が不便ということもあり、これらの行き来にも使われるようになったのだろう。
 変更後は田町駅付近のループ状経路は変わらなかったものの、ループ部以外は大きく変わり、芝浦一丁目から浦島橋を渡り、潮路橋の停留所付近で海岸通りを通らずにそのまま南下するするように変更された。
 ピアシティ芝浦の停留所は、今の[浜95](品川車庫~東京タワー)の潮路橋とほぼ同じ位置にあったが、違う名前を名乗ったのが面白い。
 [虹01]が途中需要も拾うことで乗客を獲得して本数も増えたのに対し、[虹02]は乗客が伸び悩んだようだ。展望室と遊歩道(\300)だけでは、なかなか継続的に観光に来てもらうのは難しいだろう。遊歩道も自転車は乗り入れできず、下層に設けられたため開放感を味わうとまでは行かなかったのもあったのかもしれない。
 [虹02]は、結局、開通からわずか1年5ヶ月後の平成7年1月で廃止されてしまった。都営バスの中でも一二を争う短命な系統であった。番号自体は、その後[虹02]品川駅東口~東京テレポート駅となり、レインボーブリッジを渡る路線として復活を果たすが、りんかい線の全通によりまた廃止されてしまった。不遇な系統番号と言えるだろう。
 [虹01]は、さらに1年後の平成7年9月に経路変更を行った。田町駅のループ状経路が改められ、往復とも芝浦一丁目経由となり、港区スポーツセンター前の田町操車所を使って折り返すように変更され、港区スポーツセンター発着となった。田町駅東口時代よりも乗り場が駅から離れたが、特に田町駅行きの時間は大幅に短縮され、行き先表示も田町駅東口(港区スポーツセンター)とすることで、実質的な変化はほとんどなかった。
 レインボーブリッジ付近の経路についても、循環状に折り返すように変更され、イトキン・ヨコソーレインボータワーの停留所が新たに加わった。このダイヤ改正で土休日よりも平日の本数がついに多くなった。ここでも、観光需要よりも通勤需要が大きくなったことを読み取ることができる。
 このときから、レインボーブリッジ脇の現駐車場にあった乗り場は廃止され、ゆりかもめ真下の路上が終点となった。なお、平日土曜は各停で、休日ダイヤのみノンストップの設定となっていたようだ。
 通勤路線に生まれ変わった[虹01]だが、この形も1年少ししか続かなかった。お台場地区への足として[虹01]は大きく生まれ変わるよことになり、平成9年2月にこの系統は廃止された。ゆりかもめの芝浦埠頭駅が開通し、今までの途中停留所が全て徒歩圏内になったこともあり、このまま走っていてもジリ貧になるというおそれもあったのだろう。
 これと同時に途中の停留所も全廃された。現在は、田町駅から各ビルへと貸切送迎バスが走っており、路線バスの姿はなくなったかと思いきや、平成18年春の改編で[田99]がこの地域を経由するようになった。「芝浦埠頭」はヨコソーレインボータワー、「埠頭公園入口」はダイヤモンドパレス停留所とほぼ同じ位置にある。付近の住民の要望もあったのかもしれないが、[虹01]の廃止以来、9年のブランクを経てふたたび復活することになった。

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